短期金融市場は金利が4.9%前後でピークを付け、その後2023年末までに0.5ポイント近い利下げがあると織り込んでいる。複数の金融当局者が金利は5%を超え、その水準に年内を通じてとどまるという、全く相反するメッセージを過去数日に伝達しているにもかかわらずだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は先月、早計に金融緩和をするべきではないことを歴史が警告していると強調していた。トレーダーらがパウエル氏の発言を事実上、受け入れない中、金融緩和を巡る市場の熱狂は米当局のさらなる引き締めを招くリスクがある。景気を減速させようとする当局の取り組みが市場金利の低下で妨げられる場合はそうだろう。 バノックバーン・グローバルのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「米金融当局は作戦なしにプレーしていると市場は考えている。当局の予想がこれまで間違っていたばかりか、そのことを重要視してこなかったためだ」と指摘。米国は「リセッション(景気後退)に向かっているが、米金融当局はそれをまだそこまで理解していない」と投資家は判断していると、同氏は続けた。...
アトランタ連銀のボスティック総裁は9日、金融当局は4-6月(第2四半期)の早期までに政策金利を5%超に引き上げ、その後その水準を「長期」にわたって維持すべきだとの見解を示した。カンザスシティー連銀のジョージ総裁は5日、政策金利を2024年に入っても5%超で維持するべきだとの考えを示した。 債券市場のベテランウォッチャーで、調査会社ヤルデニ・リサーチを創業したエド・ヤルデニ氏は「米金融当局者がタカ派姿勢を強めたのは、投資家が警告を聞き入れていないためだ」と顧客向けリポートで指摘。「恐らく、金融当局者が債券市場に耳を傾けるべきだろう」と記した。
2018年から19年にかけての利上げ局面で利上げ継続を強硬に主張していたパウエル議長が突如として利上げを停止し、利下げへと急旋回した実績を市場は覚えている どうせパウエル議長は急旋回し利下げして来ると市場は見切っている というお話
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