ラガルド総裁は理事会後の会見で、戦略検証の期間は約1年を見込んでいるが、ずれ込む可能性もあると指摘。「終わりが来た時に終わる」とも語り、特定の期限を設けない考えを示した。
注目される物価目標の検証については多くを語らず、「いかなる項目も未検証のまま終わらせない。物価の計測方法に関しては検討が必要だ」と述べるにとどめた。また新たな戦略を採用するまで現行の戦略を踏襲すると確認した。ECBは主要政策金利のリファイナンス金利を0.00%、限界貸出金利を0.25%、中銀預金金利をマイナス0.50%にそれぞれ据え置いた。 声明では「インフレ見通しが予測期間内に2%に十分近いが、それを下回る水準に確実に向かっていることが確認されるまで、主要政策金利を現行またはより低い水準に維持することを想定している」と表明。月額200億ユーロの債券購入も引き続き行うと確認した。 ラガルド総裁は「ユーロ圏の成長見通しを取り巻くリスクは、地政学的要因や保護主義の台頭、新興国市場の脆弱性に絡み、引き続き下向きに傾いている。しかし、国際貿易を巡る不確実性が一部後退する中、リスクは以前ほど顕著ではない」と指摘した。
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