3人で救助手法を確認した後、島の遊歩道脇にある安全柵に取り付けたロープを伝い、戸嶋さんが12メートル下まで崖を降ります。けが人役の先輩隊員の元に駆け寄り、けがの状態などを確認。救助用の担架に乗せ、中沢さん、杉山さんと一緒に担架を引き上げました。
訓練終了後、2人の先輩隊員から「(救助活動中の)安全面の配慮が足りていない。もっと全体を見て行動してほしい」との指摘がありました。3人は、いち早く救助することばかりに意識が向き、ロープの扱いなどが雑になっていたのです。「リスクへの対処が後手後手だった」。戸嶋さんは反省を口にしました。3人の指導に当たる先輩機動救難士のうち、日々の訓練メニューを考案しているのは、函館航空基地の機動救難隊を率いる隊長の河村隆さん(41)です。神奈川県出身の河村さんは2003年に横浜海保の潜水士になり、2007年から2回にわたり第3管区海上保安本部羽田特殊救難基地所属の特殊救難隊(特救隊)の一員になり、計11年間務めました。特救隊は、全国の潜水士や機動救難士から選抜され、1万4千人いる海上保安官のうち、38人しか入隊できない精鋭です。
特救隊員だった10年ほど前、大型船で急病人が発生する事案があり、河村さんは救助に向かいました。風速10メートルの強い風が吹く中での夜の救助。ヘリコプターからロープを使って船に降下しましたが、ヘリに搭乗する仲間との降下手順の確認が十分でなく、着地地点が目標より少しずれてしまいます。河村さんは船のクレーンにしがみつき、なんとか無事に降りることができましたが、船の設備などにロープが絡んでしまうような事態になれば、ヘリの飛行に影響が出ていたかもしれません。「救助手順の確認や連携が徹底されていなくては、要救助者はもちろん、仲間も危険にさらしかねない」。訓練の中で、河村さんは3人に繰り返し伝えていました。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »
ソース: doshinweb - 🏆 31. / 63 続きを読む »