論説では、気候危機と健康への悪影響の間には確立された関係があると指摘。過去20年の間に熱中症関連の死者や脱水症、腎機能低下、皮膚がん、熱帯感染症、精神衛生問題、妊娠の合併症、アレルギー、心肺疾患が増え、そうした症状に伴う死者も増加しているとした。さらに、世界の平均気温が産業革命前の水準より1.5度上昇し、生物多様性が失われれば、「取り返しのつかない壊滅的な健康被害」を生じさせる危険があると指摘。各国政府は地球温暖化を1.5度に抑える計画を打ち出しているが、その対策は不十分で、既に1.2度前後の温暖化が進んでいるとした。
「世界が新型コロナウイルス対策に追われる状況にあっても、パンデミックが過ぎ去るまで排出削減を待つわけにはいかない」と論説は述べ、新型コロナ対策のために「前例のない拠出」を行ったのと同じ精神で、気候危機に対応するよう促した。
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