(つついまりこ 女優。1960年生まれ。山梨県出身。早稲田大学在学中に「第三舞台」で初舞台を踏む。2017年、映画『淵に立つ』で主演女優賞三冠を達成。映画『よこがお』『影裏』『天外者』ほか、ドラマ・CMと幅広く活躍。22年は、映画『蜜月』(3月25日公開)、『N号棟』に出演予定。)
父母は末っ子の私に甘いんです。父が「おお、真理ちゃんよ、真理ちゃん、私はあなたを愛します」って。「どれくらい?」「そうだな、天の上まで」みたいなやり取りがいつも(笑)。そんな父も参観日に漢字のテストで0点取った時は怒りました。で、漢字を練習帳にさんざん書かされましたねえ。 早稲田に入ってしばらくたった頃、ちょっと恋愛とか人間関係で落ち込んでたんです。そんな時に「第三舞台」を観て、なんだか現実を忘れられて楽しそうだし「えい、ここに入るぞ!」って決めちゃいました。振り返れば、小学3年生の時に友達の家で自作のお芝居をやったり、人前で演奏やフィギュアの演技を披露してましたからね。姉が持っていた寺山修司の本を眺めてもいたので、演劇へ進めた気がします。その頃、兄と二人で下落合の2LDKへ越しました。窓が段々畑みたいになってて、変に洒落たマンションだから劇団仲間のネタにされました。
その後、劇団を退団して、映画の主役が決まったんですけど、撮影自体の延期が続いて。その間はアルバイトでしのぎました。最初のポスティングはキツすぎて1日で辞めちゃって、次は近所の「パパラギ」という喫茶店で働きました。そこのマスターは本職が歯医者さんで、お客さんが代金を払わずに出てっても気付かないほど、気が良すぎる人でした。儲かってもないのにバイト代はちゃんと出してくれたいいマスターでした。 こうして有難いことにお仕事を頂いてきましたが、自分の演技にはどこか満足していなかった。そんな折、朝ドラ『花子とアン』(14年)に出演していたので、NHKのトーク番組にゲストで招かれたんです。私にはスタイリストさんもついていなかったから、自分で衣装を買いに渋谷へ行きました。気に入った服が10万円だったんです。値札を見て不意に「募集中の海外のワークショップの参加費と同じだ」と気がついてしまって、思わず衣装代を参加費に回しちゃった。マネージャーさんから「筒井さんらしいね」と言われたのが嬉しかったです。私のお芝居が変わったきっかけはある作品での大杉漣さんとの共演だと思います。大杉さんはいつも優しかったけど、小道具のことでスタッフにピシッと意見なさった時は現場が引き締まりましたね。その作品で初めて海外映画祭のためにモントリオールへ行ったんです。本編で一人二役を演じましたが、上映中、言葉が通じない海外のお客さんには私が別人を演じていることが通じなかったのではと感じました。精一杯、ニュアンスを変えて演じたつもりだったのに……。「これじゃいけない」と身が引き締まりましたね。
筒井真理子さん、好きな女優さん😊
「貞操問答」のメデューサ
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