」の世界において、人間側から魔物たちがどう見えているのかを説明するため、ラオを代表する人間側の視点からスタートさせ、ベルゼブブに出会って一緒に旅をする。そんなふうに映画をまとめられたらと思い、最初の展開を考えていきました。横嶋:冒頭は、人間が悪魔をおそれていることをより強調できたらという狙いでB級ホラー映画的なノリにしています。原作だと鳥山ワールド全開のお茶目な感じではじまって、鳥山作品になじんでいる方にはそれでまったく問題ないと思うのですが、この世界には人間のほかに悪魔や魔物という存在がいるというところから展開していったほうが、鳥山作品にふれていない人にも感情移入しやすくなるんじゃないかと考えました。人間の営みの外側に悪魔がいて、彼らがふだん人間からどう映っているのかみたいなところから入っていって、物語が進むとそれが実は違っていたということが分かるという。横嶋:そうなんですよね。漫画のドライな感じも鳥山先生らしくて面白いところなんですけど、映画では生き死にに関わるようなことは明確に提示しないほうがいいかなというのがあって、原作サイドにご相談のうえ生きているのか死んでいるのか分からない
」の世界において、人間側から魔物たちがどう見えているのかを説明するため、ラオを代表する人間側の視点からスタートさせ、ベルゼブブに出会って一緒に旅をする。そんなふうに映画をまとめられたらと思い、最初の展開を考えていきました。横嶋:冒頭は、人間が悪魔をおそれていることをより強調できたらという狙いでB級ホラー映画的なノリにしています。原作だと鳥山ワールド全開のお茶目な感じではじまって、鳥山作品になじんでいる方にはそれでまったく問題ないと思うのですが、この世界には人間のほかに悪魔や魔物という存在がいるというところから展開していったほうが、鳥山作品にふれていない人にも感情移入しやすくなるんじゃないかと考えました。人間の営みの外側に悪魔がいて、彼らがふだん人間からどう映っているのかみたいなところから入っていって、物語が進むとそれが実は違っていたということが分かるという。横嶋:そうなんですよね。漫画のドライな感じも鳥山先生らしくて面白いところなんですけど、映画では生き死にに関わるようなことは明確に提示しないほうがいいかなというのがあって、原作サイドにご相談のうえ生きているのか死んでいるのか分からないぐらいの描写にしています。死をどうあつかうかは作品全体のトーンにけっこう関わると思っているので、映画ではあえてグレーな感じにさせてもらっていて。実は、映画のラストにスライムが登場しているんですけどね。横嶋:いえ、エンドクレジットと一緒に映るイラストのなかにスライムが描かれているんです。しかも、そのスライムのデザインは鳥山先生が新たに描きおこしてくださって、僕らがイメージするスライムとはまったく違う、今の鳥山先生が描いたスライムになっています。鳥山先生からデザインをいただいたときは、このアイデアをだしてよかったなと思いました。
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