魔女や狼男のように600年間も人々の恐怖の対象だった恐るべき野菜、その名は「トマト」

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魔女や狼男のように600年間も人々の恐怖の対象だった恐るべき野菜、その名は「トマト」(2016)

による植物の分類法が浸透しており、実に1000年も前の知識のまま人々が植物を捉えていたとのこと。このため、トウモロコシやブルーベリー、チョコレートなどと一緒にヨーロッパにトマトが持ち込まれたときには、この新しい植物をどのように扱うべきなのかについて混乱が生じたといわれています。その分類の中で、トマトはまず「lycopersion」と名付けられたのですが、その後時代が進むと次第に「狼の桃」を意味する「lycopersicon」と呼ばれるように変化したとのこと。により定着させられることとなります。トゥルヌフォールの書物の中で、トマトは「Lycopersicum rubro non striato」と名付けられています。このような経緯で、トマトは使い道のない植物と捉えられていたとのこと。

そんな当時でも、イングランド王ジェームズ一世の主治医であるジョン・パーキンソンのように「トマトは熱を下げ、熱を持った胃からくる喉の渇きをいやしてくれる」とトマトの有用性を記している学者もいましたが、当時のヨーロッパではトマトはおよそ食べられるものとは考えられておらず、さらには果肉や果汁に含まれる「酸」が強いために、スズを主原料とする合金「 」の食器から有害な銅を溶け出させてしまうなどとも考えられていたとのこと。アメリカにおいても同様の傾向がみられ、ハーバード大学出身の医師、ディオ・ルイスは、トマトについて「医学的に力がありすぎて、簡単に中毒になってしまう」などとしてよい食べ物ではないと位置づけていました。しかし実際には、誰も食べたことがないのに嫌いと感じる、いわゆる「食わず嫌い」だったものとみられています。その後、トマトは次第に人々に食べ物として受け入れられるようになりましたが、トマト禁止にまつわる興味深い逸話もいくつか残されています。例えば、マサチューセッツ州ウィンチェスターには「庭でトマトを栽培することを禁止する」という法律が存在していた、という者もいるとのこと。あたかも「トマトは悪の食べ物説」からうまれたような法律ですが、実はこれはイタリア人に対する差別から生じたものであると言われています。地域に増えつつあるイタリア移民に業を煮やした地元住民が、トマトを植えるイタリア人を排除することで「隣の住人は間違いなくアングロサクソン系である」ということを確実にするために作った規則といわれており、さらによく調べるとこの法律は都

現代では多くの人が「おいしい」と思って食べているトマトが食べられなかったと言うのは実に残念な風習だったわけですが、これらはやはり非科学的な迷信と無知が引き起こした悲しい結果といえそう。しかし逆に、いくら理屈で「カルシウムがたくさん取れる」という理由があってもバッタを食べることは難しいのと同じで、食というのは実に人間の文化に深く根付いているものと考えさせられる一件です。

 

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