7話で真のインビジブル・キリヒト(永山絢斗)の手から志村(高橋一生)を救うため、アメリカのクリミナルズ(凶悪犯罪者)のリストをキリヒトに渡してしまったキリコ(柴咲コウ)。自分も悪に加担したと落ち込むキリコに志村は「何が正義で何が悪かは俺が見極める」と言う。それぞれの真の目的を共有した二人の絆は確実に深まった。インビジブルが次にターゲットにしたのはIT企業のCEOである早坂(横山めぐみ)。彼女は競合他社のトップを引きずり下ろすべくインビジブルを何度も使っていた。そんな上客に与えられるアクセスコードからキリヒトの機密情報を得ようとするキリコ。それにしても、キリコが早坂のPCに近づく隙を与えるためとはいえ、志村の「インビジブルに会ったことがあるんです」という無茶なウソよ!...
早坂を狙っていたのは、創業メンバーでありながら会社のナンバー2に甘んじていた若槻(水橋研二)。汚いやり方でのしあがった早坂を仲間の嫉妬から守っていたという結末に、「何が正義で悪なのかわからなくなる」とつぶやく志村に「(それをあなたが)見極めるんでしょ」と返すキリコ。一貫して白と黒の曖昧さを描き続けている『インビジブル』。正義とされる警察と悪とされる犯罪者が手を組んだこのタッグは、本当の悪を見極められるだろうか。内通者を探る中で、犬飼(原田泰造)にも疑いの目を向けるキリコ。しかし志村は、犬飼もまた、上司として部下を守れなかった思いを抱えながら内通者を探っていることを知り、疑いの気持ちが弱まる。 キリコは「今はすべてを疑わなきゃならない」と忠告しつつも、「俺は課長を信じたい」という志村をそれ以上否定せず、「私は依頼者を探す」とだけ話す。この一言に、自分のやるべきことをやって真実を明らかにすることで、志村の思いを尊重したいというキリコの思いを汲み取るのは考えすぎだろうか。
その犬飼は、何かを発見し志村に伝えようとする途中でどうやら亡くなってしまったらしい。内通者が犬飼に気づかれたことを知り、手を下したのだろうか。かねてから、この警察には犬飼と猿渡(桐谷健太)はいるが雉が見つからないな、と思っていた。桃太郎モチーフでないのだとしたら犬猿の仲ということだろうか。となれば犬飼の敵は猿渡ということになるが、果たして……。
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