1回目に130メートルを飛んで2位につけ、2回目に132メートルを飛んで、北京五輪2冠のボガタイ(スロベニア)を逆転した。「本当に幸せで、言葉が見つからない」と感慨を込めた。
北京五輪は個人ノーマルヒル(2月5日)で4位。新種目の混合団体(2月7日)では、スーツの両太ももが規定より2センチ大きいとされ、1回目の得点が無効とされた。チームは4位まで追い上げたがメダルを逃し、沙羅は試合後に自身のインスタグラムで「みんなの人生を変えてしまった」「今後の私の競技に関しては考える必要があります」などと謝罪した。 先月25~27日のオーストリア・ヒンツェンバッハ大会は欠場し、別調整。同大会の団体戦では、チームメートの岩渕香里(北野建設)が2回目の飛躍後に「沙羅ちゃん、元気?」と優しく呼びかける一幕もあった。沙羅は「五輪後はとてもナーバスになっていたし、どんなパフォーマンスができるか確信が持てなかった。でも、ここ(リレハンメル)は大好きな場所だし、(復帰戦が)うまくいってとても幸せ」と語った。
2日の予選後には「五輪を終えてから本当にたくさんの方々のメッセージに励まされ、支えられて、今ここにやっと立つことができた。自分のジャンプをすることで、見てくださる方々に何かを感じてもらうことができれば幸せなこと」と心境を明かしていた。前を向いた沙羅が、優勝とともに確かな一歩を踏み出した。 ▽女子個人第14戦 〈1〉高梨沙羅(クラレ)291・5点(130メートル、132メートル)〈2〉クリジュナル(スロベニア)285・1点〈3〉ボガタイ(スロベニア)282・3点〈6〉伊藤有希(土屋ホーム)250・5点
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