気候変動によって自然災害のリスクが高まっている。自然災害はより頻繁に発生し、より激しく、その規模も大きくなり、毎年、多くの建物や社会インフラに被害が及んでいるにもかかわらず、米国本土では、今もなお、都市開発や地域開発が活発にすすめられている。米コロラド大学ボルダー校環境科学共同研究所（CIRES）の研究チームは、地震、洪水、ハリケーン、竜巻、山火事という5つの自然災害について、各災害事象の発生確率と規模をもとに「ホットスポット」を特定してマップ化し、不動産データベース「ジロウ」から抽出した米国全土の土地利用データと比較した。」で発表された研究論文によると、これら自然災害のホットスポットは米国本土の31％に及び、住居、学校、病院、オフィスビルなどの建造物の57％がホットスポットにあることがわかった。地震やハリケーンが発生しやすい構造物の密度が最も高くなっているようです。国内の他の地域での開発と比較して、ハリケーンが発生しやすい地域の建物は、1945年以来3倍に急増しています。
研究論文の筆頭著者でコロラド大学ボルダー校環境科学共同研究所のバージニア・イグレシアス研究員は、「気候変動がいくつかの自然災害による被害のリスクを高めている」と述べ、さらに既知の危険地帯に非常に多くの建造物を建設してきたことで、その被害が一層強まる傾向にあることを指摘している。地震のホットスポットでの建物棟数密度は米国本土の平均よりも1.7倍高く、ハリケーンのホットスポットでは3.
また、イグレシアス研究員は「脆弱性は重大な問題だ。自然災害が社会経済的不平等を悪化させる証拠もある」と述べ、災害弱者が暮らすエリアやそのエリアでの自然災害リスクを明らかにしておく必要性についても説いている。
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