でできたすりこ木で仕上げ作業を行い、純度が高く重い粒子とそれ以外の不純物を分離させるために容器の中に水を注ぎ入れ、何度か洗浄します。容器の底にたまった顔料が深い青になるまで、この作業を繰り返すことで顔料としてのウルトラマリンは完成するわけです。
また、ワークショップではボドリアン図書館に収蔵してある14世紀から18世紀の書物で、さまざまなトーンのラピスラズリから作られた顔料が使われているページが展示されたとのこと。この時、各書物の顔料には卵白から生成したうわぐすりや、動物性の接着剤、ゴムなど、さまざまな媒質が使われていました。で練られていました。また、顔料には湿り気を出すためのハチミツや均一性を与える牛乳が加えられ、少しずつ粘度の調整が行われましたが、ハチミツや牛乳には色を豊かにするという役割もあったそうです。 同じウルトラマリンでも顔料の調整によって色が変化する様子は以下の画像から確認可能。16世紀に出版された「MS. Arab. d. 98」という書物で使われているウルトラマリンは、非常に明るく鮮やかです。一方、1485年に出版された「MS. Elliott 287」は深く豊かな青色が使われていますが、これは媒質が多い可能性を示唆します。
ウルトラマリンの顔料の粒子は貝殻のような独特の形状で、かつ密度が高いので、水彩の塗料のようには簡単に扱えません。水をベースにした媒質を使用した時、ウルトラマリンの透明度は低くなりますが染着力が生まれます。しかし一方で、ウルトラマリンは粒子が重く、粒子が独特の形をしているので、筆を動かした時に抵抗が生まれます。 また、他の色と組み合わせた時も、密度の違いによって他の色がウルトラマリンの下地に沈んでしまうことも。以下の写真を見ると、ウルトラマリンの上に描かれた金色の花をつなぐようにして金色の蔦が描かれているものの、目をこらさないとわからないレベルになっています。
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ソース: gigazine - 🏆 80. / 51 続きを読む »