UBSは過去6カ月、仕組み債の取り扱いを増やしてきた。2012年に資本集約的でない業務に集中するため債券部門を縮小したが、昨年のクレディ・スイス救済買収で獲得した専門知識を活用し、膨大なウェルスマネジメント顧客層に向け複雑な金利商品の提供を強化している。
野村も、クレジットリンク債、変動利付債、インフレ連動債などの商品を、プライベートバンクを通じて域内の富裕層に販売する取り組みに力を入れている。同社幹部が明らかにした。スイスで既に始め、さらにフランス、ルクセンブルク、イタリア、北欧、ポルトガルへの拡大を目指している。 両社によると、1980年代以降で最も急激な世界的利上げサイクルにより、債券商品が超富裕層やファミリーオフィスの関心を再び集めている。しかし、BNPパリバなど多くの銀行がこの市場に積極的に参入しており、競争は極めて激しい。BNPはコメントを控えた。 野村の欧州・中東・アフリカ(EMEA)担当グローバル・マーケット・ソリューション・セールス共同責任者、マルコ・ダゴスティーノ氏はインタビューで「過去10年に金利が劇的に下がったためにこれらの商品はある意味で消えたが、今は戻ってきている。富裕層は固定収入を得られる現金タイプの商品を持ちたがる」と話した。 野村はこれらの商品を発行するプライベートバンクや販売代理店を45社ほど新たに加え、さらに多くの商品を導入しようとしている。これは、保険会社、ヘッジファンド、資産運用会社といった従来の顧客以外の層にも攻勢をかける表れだ。 「現在は周知の通り金利が高く、それがコーラブル債やクレジットリンク債のような特別な商品の魅力を高め、10年に一度のチャンスをもたらしている」とダゴスティーノ氏は述べた。
一方、UBSインベストメント・バンクは、クレディ・スイスのマクロストラクチャリング商品を自社の金利事業に統合する作業を進めている。20年間にわたり主にクレディ・スイスの機関投資家およびウェルスマネジメント顧客のために仕組み金利商品を設計してきたアドリアン・ブラヒャー氏は、UBSの富裕層顧客に提供する商品を拡大する戦略の陣頭指揮を執っている。 ブラヒャー氏によると、ここ数年の金利上昇により、ゼロ金利時代にはもっぱら株式だった超富裕層顧客の関心が債券商品に向いてきた。顧客数は欧州とアジアで最も伸びているという。
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