通信業者が快適なネットゲーム回線に「追加料金」を請求できるようにする法律の制定が目前に、「有害な5G高速レーン」と専門家は批判

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アメリカの連邦通信委員会(FCC)が2024年4月4日に、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)が特定のアプリケーションに優先的に5G回線を割り当てるサービスを可能とする新しい規則案を発表しました。これに対し、中立的で公正なインターネットを擁護する専門家から非難の声が上がっていることが報じられています。

有料での優遇が禁止されているということは、裏を返せば「アプリ側から金銭を受け取りさえしなければ優遇できる」ということになります。そのため、特にオンラインゲームのための高速通信や、高画質な動画を見るための帯域幅を求めるユーザーに割増料金が請求されるようになる可能性があります。

スタンフォード・ロー・スクールの法学教授であるバーバラ・ファン・スヘウィック氏は、「主要なISPであるT-Mobile、AT&T、Verizonはすべてビデオ会議、ゲーム、動画などのアプリに向けた5G高速レーンのテストに乗り出しています。ネットワークスライシングにより、ISPが何を高速化するか選択できるようになるFCCの規則案は、こうした5G高速レーンサービスへの扉を開くことになるでしょう」と述べました。 ファン・スヘウィック氏が予想する「有害な5G高速レーン」の将来像はこんな感じ。ゲームのオンライン対戦やストリーミングサービスの視聴を快適にする拡張プランに月額10ドルが請求されたり、24時間限定のビデオ会議向け高速回線に5ドルが請求されたりしています。

特に懸念されているのが、ISPがどのアプリを高速化するかを専横的に選べるようになることで、公正な競争やインターネットの中立性が妨げられるリスクです。5G高速レーンが制度化されれば、ISPはYouTubeやTikTokなどの人気アプリを優先すると予想されますが、そうなれば利用者が少ないニッチなサービスはますます苦境に立たされることになります。ファン・スヘウィック氏は「ISPは勝ち組を高速レーンに、負け組を低速レーンに置くことで、オンラインでの勝者と敗者を選ぶことができるようになります」と指摘しました。 とはいえ、反対派は何も「すべてのネットワークスライシングを禁止すべき」と主張しているわけではありません。例えば、遠隔操作のトラクターをネットワーク化するための農作業用スライス、自律走行車の追跡と監視用のスライス、観客でごった返したスタジアムでの映像システム用スライスなど、モバイル回線プロバイダーによる柔軟なネットワークの運用にはさまざまな利点があります。この記事のタイトルとURLをコピーする

 

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