赤信号でも自転車に通行を認める「アイダホストップ」でかえって事故が減るのはなぜか?

  • 📰 gigazine
  • ⏱ Reading Time:
  • 63 sec. here
  • 3 min. at publisher
  • 📊 Quality Score:
  • News: 29%
  • Publisher: 51%

日本 見出し ニュース

日本 最新ニュース,日本 見出し

赤信号でも自転車に通行を認める「アイダホストップ」でかえって事故が減るのはなぜか?(2014)

また、アイダホストップでは、一時停止標識だけでなく赤信号でも同じルールが適用されます。つまりサイクリストにとって赤信号は一時停止標識とみなすというわけです。なお、たとえ歩行者や自動車がいなくても自転車が減速することなしに交差点を通過することは禁止されており、違反者には最大360ドルの罰金が科せられます。

アイダホストップの様な特別の交通ルールが定められていない地域でもサイクリストが赤信号の交差点を横切る光景は非常によく見かけられます。なぜ、サイクリストが交通違反と分かっていながらも赤信号を徐行で渡ってしまうのかについては「省エネ」が大きな原因です。自転車は走行状態でペダルをこぐ場合に比べて、停止状態からペダルをこぐときにより多くのエネルギーを消費することは経験則で理解できるところ。すなわち、サイクリストは交差点で完全に停止してしまうと再び発進するのに大きくエネルギーを消費してしまうため、これを避けようとして停止せずに徐行のまま交差点を横切ることが多い、というわけです。この点について、物理学者のジョエル・ファヤンス博士の実証試験によると、完全に停止した状態と時速5マイルの徐行状態のそれぞれで、ペダルをこいでトップスピードまで回復させる場合を比較すると、徐行状態の方が25%も少ないエネルギーで済むことが分かりました。また、一時停止標識がたくさんある道路と一時停止標識が一切ない道路で走行比較したところ、一時停止標識がある道路で平均時速10.

自転車に赤信号でも交差点の通行権を認めるアイダホストップは一見、危険に見えますが、1982年からアイダホ州でアイダホストップの運用が始まると、自転車の交通事故での傷害発生件数は減少しました。アイダホ州バイカーに比べて、似たような地形・降水パターン・交通レイアウトを持つカリフォルニア州サクラメントは30.

また、アイダホストップが事故を減らせる要因として、交通量の多い道路からより交通量の少ない道路に自転車を分散させられることも挙げられています。多くの都市では安全で交通量の少ない道路ほど一時停止標識が多いもので、そのためサイクリストの中にはこのようなわずらわしい一時停止標識を避けるため、あえて交通量の多い道路を選んでいる人がいるそう。アイダホストップが導入されていれば、一時停止標識が多くても交通量の少ない道路を積極的に活用するサイクリストは増え、交通渋滞が緩和され事故も減るというわけです。 さらに、アイダホストップによる「自転車とその他の通行優先権の明確な線引き」も事故が少ない大きな原因と見られています。アイダホストップでは、歩行者や自動車が交差点にいる場合にはサイクリストに通行権が一切与えられていません。そのため、自動車のドライバーが、交差点付近にいる自転車が進入するのを予想して走行を躊躇したり、無駄に進路を譲ったりといったことは起こらず、予想外の動きが少ないこともあって自転車を巻き込む事故が減るというわけです。もちろん、すべての都市や環境の下でもアイダホストップが安全に機能するとは限りませんが、自転車の特性を理解してそれに合わせたルール作りをすることで、自転車にとってもその他の交通者にとっても「安全で快適な交通環境は作れる」というお手本として、アイダホストップに学ぶところは大きいと言えそうです。

 

コメントありがとうございます。コメントは審査後に公開されます。

いつでも交差する信号システム上の優先道路の左右をチェックしてから信号は無視して渡ります。歩行者から四輪まで、そのために優先通行権者に減速させるようなことはしません。

このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

 /  🏆 80. in JP

日本 最新ニュース, 日本 見出し

Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。