それでも日本はよく最後まで食らい付いていった。間違いなく、戦前の予想よりはいい戦いをした。SH斎藤がしっかりボールをさばき続けた。健闘できたのはスクラムも要因。チームの士気を上げた。トライの取り合いではなく、(プレース)キックの差の戦いになれば、もっと勝機はあったかなと思う。
4試合を通じて、印象に残った選手は松田とレメキ。自分がやるべき仕事をしっかりとやっていた。リーチは攻守に輝き続け、今回のW杯が一番、ベストプレーができたのではないか。A・ファカタバという新戦力も出てきた。 日本はチームが熟して、感動させる試合はしてくれた。ただ、まだ強豪とは差がある。フランスなどは、4年後を見据えて20歳前後の選手を代表に選んだりしている。日本もそういうことをしなければ、次につながっていかない。村田亙(むらた・わたる)東福岡高から専大を経て、90年に東芝府中(現BL東京)入り。攻撃的なSHとして、96年度からの日本選手権3連覇などに貢献した。99年に日本人初のプロ選手としてフランスリーグのバイヨンヌ(当時2部)と契約し、2シーズン在籍。帰国後はヤマハ(現静岡)で40歳まで現役を続けた。日本代表41キャップで、W杯には91、95、99年に3大会連続で出場。現役引退後は7人制男子日本代表監督、専大監督を歴任した。55歳。福岡市出身。
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