舞台裏・大胆予想…「ノーベル文学賞のすべて」一冊に

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10月7日、スウェーデン・アカデミーはノーベル文学賞を発表する。世界で最も有名な文学賞だが、その歴史や誰がどうやって選ばれるのかは、意外と知られていない。早稲田大学教授で翻訳家の都甲幸治氏がこのほど出した「ノーベル文学賞のすべて」(立東舎)は、賞の誕生や選考過程といった舞台裏から、歴代の受賞者・候補作家の紹介、未来の受賞者の大胆予想まで盛り込んだ一冊だ。選考主体のスウェーデン・アカデミーは、候

10月7日、スウェーデン・アカデミーはノーベル文学賞を発表する。世界で最も有名な文学賞だが、その歴史や誰がどうやって選ばれるのかは、意外と知られていない。早稲田大学教授で翻訳家の都甲幸治氏がこのほど出した「ノーベル文学賞のすべて」(立東舎)は、賞の誕生や選考過程といった舞台裏から、歴代の受賞者・候補作家の紹介、未来の受賞者の大胆予想まで盛り込んだ一冊だ。

選考主体のスウェーデン・アカデミーは、候補者のリストや議事録、誰が誰を推薦したかなど、50年経過した資料を公開している。「どんな顔ぶれのなかで誰が取り誰が落選したかが分かる。ホルヘ・ルイス・ボルヘスら、現在の目で見ると取っていないのが不思議に思える人の名も60年代の候補リストに上がっている。同時代の作家を評価するのは難しいということでしょう」と話す。 気になる「受賞が期待される作家たち」の章では、村上春樹氏と多和田葉子氏の日本人ふたりを含む40人を紹介した。果たしてこの40人、どんな基準で選んだのか。「(英国の賭け屋が公開している受賞者予想の)オッズと、各ジャンルの専門家が好きな作家の掛け合わせです。根拠があるかといえばないけれど……専門家たちは作品を実際に読んでいますからね」

30代の若手から70代のベテランまで、本書の各欄では世界のさまざまな地域を専門とする文学研究者が執筆を担当している。「オッズ×専門家の知見」という手法の的中率は、14年刊行の前著「ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち」(青月社)で実証済みだ。取り上げた作家のうち4人が、20年までにノーベル文学賞を受賞した。「世界文学として評価されている人とノーベル文学賞の受賞者は驚くほど一致している」のだ。 一方で長年教壇に立つ経験から「大学生は、ノーベル文学賞は『偉い人が選んだ意義深いが退屈なもの』だと信じている。衝撃だったが、結構いいポイントを突いている」と笑う。だからこそ「何がどう面白いかをちゃんと体感してもらう」ことを念頭に置いた。「実際読んでみたら面白いよ、わりといいんじゃないと言いたい」

 

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