米セントルイス地区連銀のブラード総裁は、米国の長短利回り格差はまだ健全な状態には戻っていないものの、連邦準備理事会(FRB)が昨年に実施した3回の利下げの効果を見極めるため、政策を少なくとも1年は現行にとどめることが適切になるとの考えを示した。昨年撮影(2020年 ロイター/Jonathan Crosby)
ブラード総裁は約1年前、米国債利回りの状況を踏まえると市場で米経済に対する信頼感が失われている可能性があると警告。ただロイターが14日に実施したインタビューでは、「FRBは2019年は大幅な利下げを実施した。この結果は20年に顕在化する」とし、「今年上半期、または年間を通して、どの程度の影響が出るか見極めたい」と述べた。FRBは19年は7月、9月、10月に合計3回の利下げを実施。ブラード総裁はより大きな幅の利下げを主張し、連邦公開市場委員会(FOMC)で2回、反対票を投じた。ただFRBは12月のFOMCで全会一致で金利据え置きを決定。政策担当者の間で経済情勢が大幅に変化しない限り金利変更は必要ないとの考えが浸透した。
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