米求人件数、5月は814万件に増加 解雇件数も増

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米労働省が2日に発表した5月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が22万1000件増の814万件と、過去2カ月の大幅な減少から増加に転じた。一方、経済活動の減速を背景に解雇件数は増加した。

ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、ルビーラ・ファルーキ氏は「データは労働力の需給の正常化が進んでいることを示している」と指摘。「政策の観点から言えば、連邦準備理事会(FRB)の今後の課題は、インフレを抑制するだけでなく労働市場への不必要なダメージを防ぐ水準に金利を維持することだ」と述べた。

業種別の求人件数は、州・地方政府(教育を除く)が11万7000件増。耐久財製造業では9万7000件、連邦政府では3万7000件それぞれ増加した。一方、宿泊・飲食サービスでは14万7000件減少。民間教育サービス業では3万4000件減少した。採用件数は14万1000件増の575万6000件。専門・ビジネスサービスや建設が伸びた。ただ、小売や宿泊・飲食サービス、製造業では減少した。採用率は4月の3.5%から3.6%に上昇した。自発的な離職件数は345万9000件とほぼ横ばい。労働市場に対する信頼感の目安となる自発的な離職率は2.2%と4カ月連続で横ばいだった。 労働市場が徐々に均衡を取り戻し、インフレが沈静化していることから、連邦準備理事会(FRB)による緩和サイクルの開始時期が近づいているとの観測が高まっており、金融市場ではFRBは9月に利下げに着手するとの見方が出ている。

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