:はい、2020年夏の連載当初から読んでいました。なかなかオーディションに受からず仕事に悩んでいるときに出会い、その自分とカフカの状況が一致して。それに加えてストーリーも面白く、ハマってしまいました。声優という職業、特に新人の私たちにとって、いずれアニメ化するであろう面白い原作に出会うことは、“高嶺の花への恋”に近いんです。
オーディションに落ちることは、いわゆる“失恋”なんですよね(笑)。そんな失恋を繰り返すうちにだんだんと「面白い原作に出会うのが怖い」となっていた時期だったのですが、それでも『怪獣8号』の魅力と引力には逆らえず、夢中になってしまいました。:友人から勧められて作品を知り、僕も連載が始まってすぐに読み始めました。当時、僕も福西さんと同じような状況で。コロナ禍で仕事の状況が見えなくなり、今後、自分は声優として活躍していけるのかどうか悩んでいて……。 その頃、よく友人と一緒に、まだメディアミックスされていない原作に声を付けて録音するという遊びをやっていたんです。そのときに『怪獣8号』の作品で、演じたのが市川レノでした。レノのオーディションのお話が来たときは、運命を感じましたね。――自分と似た状況に置かれているカフカに共感したんですね。ほかはどんな部分に惹かれて原作を読み進めたのでしょうか?
:作品の展開としては、挫折から成功に向かって進んでいく、いわゆる王道ストーリーです。しかし、カフカの年齢や設定にトリッキーな変化球もあって。中でも私がいちばん魅力的だと思ったのは、登場人物一人ひとりが他者に対してリスペクトを持っているところ。個々を尊重しながら向かうべき道を進んでいく姿にとても惹かれて、今の時流にフィットした作品だなと思いました。:四ノ宮キコル役のファイルーズあいさんも言っていたのですが、「この作品はジェンダーギャップが少ない」というところ。才能のあるなし、性別に関係なく、スーツの能力をいかに引き出せるかが指標になっている。持って生まれた身体能力や立場は関係ない部分に“平等”を感じて、そこがとても良いなと思いました。また、怪獣と人間とのバトルもやはりワクワクしますよね。:オーディションを受けたときから、ずっと心のどこかに『怪獣8号』がいるような状態が続いていました。声優の先輩から「オーディションの合否に捕らわれ続けるのは心に不健康だから、やめたほうがいい」とアドバイスを受けたことがあって。でも、この作品だけはどうしても想い続けてしまう日々を過ごしていました。
ただ『怪獣8号』のオーディションは、人生で初めて緊張しなかったんです。原作を読んでいるときに、カフカのセリフを何度も口に出して読んでいたからでしょうね。きっとそのおかげで、カフカが自分に染みついていたんだと思います。そして「受かった」と聞いた日から今まで、ずっと「嬉しい」という気持ちが続いています。よく「プレッシャーは感じませんか?」と聞かれますが、嬉しさが大きすぎてプレッシャーを感じる暇がありません(笑)。:その頃、僕も何作もオーディションに落ちていて「受からないのが普通だよな」と骨身に染みついてしまっていました。なので、オーディションで自分が思うレノを演じたところ「それとは違うキャラクター像で演じてください」と言われて心配になって。しかし、蓋を開けてみたら「受かった」と……! 現実がフィクションを超えることってあるんだなと。夢みたいだと思いました。
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