卓球を愛し、ファンに愛された石川が30歳の節目にラケットを置く決断を下した。この日午前11時に自身のSNSを更新し、4月の国際大会を最後に引退することを報告。「今年に入ってからは、大会毎(ごと)に『この試合が最後になるかもしれない』と思いながら臨み、今、自分の中ではやり切ったという思いが強く、引退を決意した」とつづった。
日本女子卓球界を引っ張ってきた。小1で卓球を始め、世界選手権は07年に当時史上最年少の14歳で抜てきされ、14大会連続出場。五輪でも歴史をつくり、団体で日本卓球界初のメダルを獲得した12年から3大会連続の表彰台。色濃い23年間の競技生活を「長い間、世界のトップレベルで戦ったこと、たくさんの夢を叶(かな)えられたことを幸せに思います」と振り返った。 21年東京大会後、24年パリ五輪を目標にするかについて明言していなかった。今年1月の本紙のインタビューでは「パリ五輪のことは今は考えていません。卓球は好きですし、プロ選手として自分がやりたいと思うところまでやるべきだという考えです」との信念も語っていた。最新の世界ランク11位は日本勢3番手。世界トップレベルを維持しながら区切りをつけたが、今月6、7日には国内選考大会を控えるタイミング。五輪を目指す後輩たちへの配慮もあったのだろう。
苦しんだのが東京五輪の代表選考レース。ボールの素材変更による卓球の変化や、伊藤美誠(22)ら若手の台頭もあり、一度でも負ければ雑音のように降りかかる“限界説”に悩んだ。街中に躍る「2020」の文字に目を背けたくなり、引退も考えた。それでも東京五輪は開催が決まった13年から「そこまでは必ずやる」と誓っていた自国での大舞台。不屈の闘志で19年12月、直接対決で平野美宇(23)を逆転し、切符をつかんだ。世代交代の波に打ち勝った。 コロナ禍による五輪の1年延期という困難にも直面したが、山口の実家で過ごし、ボールを追い始めた頃の初心に帰る時間にもなった。21年全日本選手権は美誠との決勝をゲームカウント1―3から挽回。5年ぶりの優勝に涙した。後日、改めて祝福を伝えると「卓球、やっぱり楽しいです。やめなくて良かったです。これからもお世話になれそうです」と返ってきた。◆石川 佳純(いしかわ・かすみ)1993年2月23日、山口市生まれ。30歳。7歳から本格的に卓球を始め、世界選手権は2007年大会の女子ダブルスで初代表。17年大会混合ダブルスで同種目の日本勢で48年ぶりの金メダル。五輪は12年ロンドンから3大会連続で女子団体のメダル獲得に貢献。全日本選手権5度優勝。世界ランク自己最高は3位。157センチ、51キロ。左利き。家族は両親と妹。
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