歌手活動55周年を迎えた由紀さおり(77)がパリで現地時間17日からの2日間、記念コンサートを開催した。終演時にスタンディングオベーションが起こるほど盛り上がり「ストレートに感情を表現してくれて、こちらも胸が熱くなりました」と感激の思いを本紙に明かした。公演の見せ場は、三味線でのシャンソンの弾き語り。50周年記念公演時のひとり芝居で幼少期以来の三味線に触れ「歌手人生をやり抜くのに時間をかけて身に付ける学びが欲しかった」と猛特訓を重ねてきた。三味線を着物で演奏した由紀だが、その後は華やかなドレス姿で「夜明けのスキャット」など代表曲を歌唱。持ち前の優しい歌声で、日本語の美しい響きを現地のファンに届けた。先月発売した新曲「人生は素晴らしい」は、サビの部分を日仏の“二刀流”で歌唱した。
約2時間の公演は立ち見客が出るほどの大盛況で、アンコール後には総立ちの歓声を受けた。由紀は「自分でいうのもなんですが、とても大成功でしたね」と興奮冷めやらぬ様子。三味線の兄弟子は米ロサンゼルス出身。今回のパリでの盛況を受けて、由紀は「来年はロスでやりたい!」と熱望。同所は姉の安田祥子(82)とともに6度もステージに立ったゆかりの地。「そのまま大谷(翔平)君の試合を見に行きたい」と夢を膨らませた。(高原 俊太) ≪五輪の入場シーン イメージ膨らませ≫同所でのステージは、01年に姉とのコンサート以来2度目。今回は7月に五輪開幕が控えているとあって街のムードも盛り上がりを見せており、由紀は「世界の祭典が行われるのでワクワクしてます」と言葉を弾ませた。街中に流れるセーヌ川を見渡し「ここで行われる開会式は、どんな入場シーンになるのかなとイメージを膨らませながら歩きました」と花の都を満喫していた。
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