永谷園のルーツは、江戸時代中期に山城国湯屋谷村(現京都府綴喜郡宇治田原町)で製茶業を営み、煎茶の製法を開発した永谷宗七郎(のちの永谷宗円)。宗七郎は、抹茶でもなく茶葉を煎じただけのお茶でもない庶民のための美味しいお茶を求めて研究を続け、「青製煎茶製法」にたどり着きます。現在の私たちにとって馴染み深い、あの薄緑色の煎茶を全国に広めたのがそう七郎だったのです。「お茶漬けの日」は、日本茶の歴史に大きな貢献を果たした宗七郎の命日である5月17日にちなんだものです。
1952年に発売された「お茶づけ海苔」は、その宗七郎から9代目の永谷武蔵と10代目の永谷嘉男によって生み出されました。第二次大戦前に父が開発した、細かく切った海苔に抹茶や食塩などを加えてお湯で溶いて飲む「海苔茶」を改良。抹茶や塩や砂糖などの調味料、あられ、刻み海苔でつくられた「お茶づけ海苔」を生み出しました。 当初は「江戸風味 お茶づけ海苔」という商品名で、パッケージデザインには「江戸情緒」をイメージして、歌舞伎の定式幕になぞらえた黄・赤・黒・緑の縞模様が採用されました。その後、1956年に商品名は「永谷園の お茶づけ海苔」に変更され、現在に至っています。
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