2021年の「ドライブ・マイ・カー」でカンヌ国際映画祭の脚本賞やアカデミー賞の国際長編映画賞に輝き、当時は忙しく過ごす中で「疲れたので、しばらくは休みたい」ともこぼしていたという濱口。そこから2年で新作長編を発表したことに関して「自分の中では、このプロジェクト自体が休むことと変わらないというか、回復するプロセスだった。映画を作りながら、単にアウトプットするだけではなく、インプットをするような映画制作が必要だったと思っています。この『悪は存在しない』は結果的にそういう作業だった」と語る一幕も。一方で「この映画が自然と癒やしの映画として行き渡ると、詐欺になります(笑)。自然の映画であることは間違いないんですが、癒やしがあるかと言われると……。癒やされる時間帯もあると思いますが、癒やされるだけではないと思います」と含みを持たせて話した。
よりいっそう世界的な評価を高めた濱口に、今後、海外で映画を撮る可能性はあるのか問う質問も。濱口は「海外とのコラボレーション。これはずっと興味があります。ただ、こればかりは、信頼し合える人たちと出会えるかが大きな要素。誰かと出会うことによって映画を作ってきた。その誰かが自分を導いてくれるような感覚が常にあります。石橋英子さんも、ここにいる大美賀さんもそうです。自分にとっては『この人に付いて行けば大丈夫だ』と思える人と出会えるかがすべて。それが海外の人であれば、海外で撮る可能性も十分ある。そういった出会い自体が簡単なことではないですが」と話した。 「悪は存在しない」は2024年ゴールデンウイークの劇場公開を予定。「GIFT(ギフト)」は10月にベルギーで開催されるゲント国際映画祭で初披露される。それ以降、石橋によるライブパフォーマンスとともに世界各地で上映を予定。私がライブ用の映像を濱口さんにお願いしたことから始まった企画ではありましたが、濱口さんやキャストやスタッフの皆様、ロケ地などで協力してくださった皆様のご尽力で、このような素晴らしい映画になったこと、またそこに至るまでのプロセス自体が、すでに私にとっての宝物のようでした。
すでに各映画祭などで称賛を得て話題になっていた濱口さんが、まるで何も起きなかったかのように、何もないところから新しいことにチャレンジされるということは並大抵のことではなかったと想像します。そしてまったくどうなるのかわからない企画に協力してくださったプロデューサーの高田(聡)さん、キャストやスタッフの皆様の努力も決して尋常ではなかったと思っています。賞をいただいたということは「今まで以上に地道に仕事をしろ」と言われていることなのだなと感じており、その先にまた素晴らしい出会いやチャレンジが待ち受けているのだと信じていますし、この映画がもたらした体験は、まさに心からそのように信じることができるような体験でした。音楽家として新しい試みへ踏み出す力をくださいました。
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