1969年、氷河期に生息したナウマンゾウほぼ1体分の骨格化石が国内で初めて発掘された北海道幕別町忠類地区(旧忠類村)の現場で24日、生態を知る手がかりとなる「足跡化石」を探す発掘調査が始まった。研究者らが27日まで集中的に作業を進める。発掘作業は自由に見学できる。発掘を主導する町教育委員会の添田雄二学芸員(50)は今回の集中調査で「現場でまだ発見されていない『ひづめの存在が分かる足跡』や『2歩や3歩など連続した足跡』が見つかれば、さらに研究が進む」と期待する。
ナウマンゾウは長い牙が特徴のゾウの一種で、氷河期に日本に生息した。忠類地区では69年7月、農道工事現場でナウマンゾウの歯の化石が見つかり、翌70年の本格調査で骨格化石が発掘された。ナウマンゾウの化石は各地で見つかっているが、ほぼ1体分がその場で発掘されたのは忠類地区だけで、学術的に貴重な現場だ。 調査は約12万年前の地層を対象に2019年から始まり、昨年は動物の足跡の可能性があるくぼみ35個のうち10個を型取りし、詳細な分析をしている。今年は発掘範囲を拡大し、昨年より約40センチ高い地層で作業をする。 公道に面した発掘調査現場は見学する人も相次ぎ、24日午前には幕別町立忠類中(白井将之校長、生徒32人)の1年生10人が、地域の特色を学ぶ授業の一環で現場を訪れた。添田学芸員は「ナウマンゾウの化石は忠類地区の宝。地域の人たちと一緒に発掘に取り組み、魅力を共有して地域づくりに結びつけたい」と話す。
発掘調査の関連事業として、忠類ナウマン象記念館で28日、野尻湖ナウマンゾウ博物館(長野県)の近藤洋一館長が「野尻湖発掘60年の成果とナウマンゾウの足跡化石」と題して講演する。道の駅忠類では人気商品の和菓子「ナウマン饅頭(まんじゅう)」も29日まで特別価格で販売される。【鈴木斉】
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