今回の地震は南海トラフ地震の想定震源域で発生した。ただ、同庁は、メカニズムが巨大地震で想定されるものと異なることなどから、「巨大地震が起きる可能性が急激に高まったとは考えにくい」として、南海トラフ地震への直接的な影響は否定した。 気象庁によると、四国地方で震度6弱以上を観測したのは、現在の震度階級が導入された1996年以降初めて。そのほか、愛媛県宇和島市で5強、同県八幡浜市、大洲市、西予市、内子町、鬼北町、大分県津久見市、佐伯市で5弱を観測した。広島や山口、熊本、宮崎、鹿児島の各県の一部地域でも震度4を観測した。 気象庁では、南海トラフ地震の震源域でM6.
8以上の大きな地震が起きた場合などに「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表し、巨大地震の可能性が高まったかを調査することになっている。しかし、今回の地震では、地震の規模が基準未満だったことから臨時情報は発表されなかった。 また、震源の深さから、海と陸のプレートの境界部分よりもさらに深いフィリピン海プレートの内部で発生したとみられ、巨大地震で想定されているメカニズムとは異なるという。 同庁は、今後1週間程度は最大震度6弱程度の地震に注意するよう呼びかけている。揺れの強かった地域では家屋倒壊や土砂災害のリスクが高まっているといい、むやみに危険な場所に立ち入らず、自宅の片付けなどは明るくなるのを待ってほしいとしている。(大山稜)
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