毎晩、深酒していた20代。一人暮らしのマンションは寝るためだけの部屋でした。|中村仁美 | 週刊文春 電子版

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1979年に生まれた中村さんが小学校に入るまでの日々を過ごしたのは、大阪・枚方市にあった父の会社の社宅。サラリーマンの父と専業主婦の母、3歳上の姉との4人暮らしだった。

(なかむらひとみ フリーアナウンサー。1979年、大阪府生まれ、横浜育ち。02年、お茶の水女子大学卒業後、フジテレビに入社し、バラエティやスポーツ番組などを担当。18年、フリーアナウンサーに転身。現在『田村淳の訊きたい放題!』(TOKYO MX)にレギュラー出演。FRaU webにてエッセイも連載中。)

その“廊下部屋”の隣に、テレビやソファを置いた居間、両親の寝室と子供部屋もありました。廊下部屋の外にはベランダがあり、ゴミバケツなどの置き場に。母が体調を崩した時、普段料理などしない父が張り切って朝食を作ったのですが、目玉焼きを盛大に焦がしてしまい、フライパンごとゴミバケツ行きになったのを覚えています。団地には同じ年頃の友達がたくさんいて、敷地内にある砂場やジャングルジムでいつも一緒に遊んでいました。補助輪なしの自転車に乗れるようになったのも、団地内のネットワークのおかげ。少し年上のお姉さんたちが自転車講習会をやってくれたんですよ。古い社宅から一気に格上げされ、部屋中が明るくきれいで驚きました。リビング・ダイニングと両親の寝室、姉と私の寝室、おもちゃなどを置いた子供部屋の3LDKです。団塊世代の両親にとっては、マイホームを持つことは長年の夢だったようです。社宅時代から家にはインテリア雑誌が積まれていました。母は、ページをめくりながら夢の生活に思いをめぐらしていたのでしょう。母の隣で私も雑誌を覗き込み、それがインテリアコーディネーターへの憧れにつながったように思います。

大学で没頭したのはテニスです。東大のインカレサークルに入り、けっこう真面目に練習してサークルの幹部も務めました。ただ、テニスの後、遊んで夜遅く帰ってくるものだから朝起きられず、授業もサボってばかり。自堕落な生活に呆れ果てた母から「目が死んでるから1日1個、いいことをしなさい」と説教されました。アナウンサーを目指していた友達に影響されて、フジテレビのアナウンサー1日講習会に参加してみたんです。そうしたら、「上級者セミナーに来ませんか」とお誘いがあった。「無料だし行ってみるか」ぐらいの気持ちで参加したら、他の参加者は本気モードで。華やかなカラースーツに、髪型やメイクも整えた女子大生の中で、日焼けで色が抜けて金髪になっていた私は明らかに場違いでしたね。

ここには数年間住んでいたけれど、部屋での思い出はほとんどありません。というのも、寝るためだけの場所だったから。当時は午前中の情報番組を担当していたんですが、仕事後に先輩や同僚と連日のように深酒するので、朝8時に家を出るのすらキツかった。ギリギリまで寝て、シャワーだけ浴びて朝食も食べずに飛び出していくような生活で、家事も全然手が回らない。水回りにピンク色のカビを発見した時は、母がどれだけマメに家事をやってくれていたのかを痛感しましたね。 週末には皆で食卓を囲み、友達とも家族ぐるみのお付き合いをする。それが私が経験してきた家族の形でした。でも、夫は一回り年上ということもあって、私の友達とのご飯会に参加してくれることもなく、彼の友達の輪に私が入ることもなかった。もちろん仕事柄、土日など関係ない。私の理想の結婚に彼はまったく当てはまらなかったんです。

私が仕事に復帰した後はさらに大変で、子供が熱を出せば休まなければならず、仕事に集中できないことも多かった。よく母に来てもらっていたんですが、出勤前に離乳食に加え母の食事まで作って置いていったりしていたんですよ。「仕事にかこつけて育児や家事を疎かにしてると思われたくない」という変なプライドがあったんでしょうね。

 

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