【NQNロンドン=蔭山道子】14日午前の欧州株式市場で、各国の主要な株価指数は上昇している。相対的に上昇が目立つのは英FTSE100種総合株価指数で、英国時間11時半時点では前日終値を0.8%ほど上回っている。14日発表の1月の英消費者物価指数（CPI）で、前の月や前年同月と比べた上昇率が市場予想ほど高まらなかったことが好感されている。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前日比で0.4%ほど高い水準となっている。ドイツ株価指数（DAX）は同0.2%、フランスのCAC40は0.4%ほど上昇している。
ロンドン外国為替市場でユーロの対ドル相場は下落し、英国時間11時半時点では1ユーロ=1.0690〜1.0700ドルと約3カ月ぶりのユーロ安・ドル高水準で推移している。米国での早期利下げ観測が後退し、ユーロ売り・ドル買いに傾いている。ただ、欧州中央銀行（ECB）も早期の利下げに慎重な姿勢であることは意識されており、ユーロ売り・ドル買いが一方的に進む展開にはなっていない。英ポンドは対ドルで下落。1ポンド=1.2530〜40ドルと、前日の英国時間16時時点に比べて0.0060ドルのポンド安・ドル高で推移している。14日発表の1月の英CPIの伸び率が市場予想を下回ったことや、米国での早期利下げ観測の後退からポンド売り・ドル買いが優勢となっている。
ロンドン原油市場（ICEフューチャーズ）で北海ブレント先物相場は1バレル82ドル後半と、前日終値に近い水準で推移している。ロンドン地金市場協会（LBMA）の金価格は1トロイオンス1990ドル程度に下げている。米早期利下げ観測の後退を背景に、一時は1986ドル前後と約2カ月ぶりの安値をつけた。非鉄金属は、国際指標となるロンドン金属取引所（LME）の銅3カ月先物とアルミニウム3カ月先物が下落している。
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