桓武平氏の祖、立身出世懸けた戦い

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第13回日経小説大賞に夜弦雅也氏「高望の大刀」 桓武平氏の祖、立身出世かけた戦い

第13回日経小説大賞(日本経済新聞社・日経BP共催)の最終選考会が行われ、夜弦(やげん)雅也氏の「高望(たかもち)の大刀(たち)」が受賞作に決まった。9世紀後半を舞台に、桓武天皇のひ孫でありながら無位無官の高望王を主人公に、立身出世を懸けた戦いを描く。弓矢を扱う武官らに、大刀で立ち向かう豪快なアクション描写が印象的な意欲作だ。

400字詰め原稿用紙で300枚から400枚程度の長編を対象とする第13回日経小説大賞には321編の応募があった。歴史・時代小説、経済小説、ミステリーなどジャンルは多岐にわたるが、日本の古典を題材とした作品が目立った。応募者は60~70代が全体の8割を占めた。 第1次選考を通過した20編から最終候補となったのは5編。受賞作「高望の大刀」のほか、名前を捨てて生きる2人の男性を描いた風花斗南氏「誰(た)そ彼(かれ)横丁」、少女たちが東北の被災地にある故郷を探す澄モエレ氏「桜とミルク」、関ケ原で毛利家が抱えていた闇に迫る羽鳥好之氏「尚(なお)、赫々(かくかく)たれ 立花宗成残照」、江戸後期の蝦夷地(えぞち)での港造りに関わる諸藩の思惑が交錯する山本貴之氏「漂砂の海」が候補に挙がった。

最終選考は3日、東京都内で辻原登、髙樹のぶ子、角田光代の選考委員3氏が出席し行われた。伊集院静氏は一任して欠席した。5作品の完成度や面白さについて話し合い、「尚、赫々たれ」「漂砂の海」「高望の大刀」の歴史小説3作に評価が集まった。さらに議論を重ねた結果、後者の2作に絞られた。 「漂砂の海」は「各藩の思惑の外側にいる浜松藩士を主人公に据えて全体を客観的に見た」点が効果的とされたが、「高望の大刀」の「実在した高望をアクションヒーローとして描いたエンターテインメント性」が高く評価され、全会一致で授賞が決まった。時は平安時代前期。帝の孫以降の子孫は400人に及び、京は無位無官の「王」であふれていた。桓武帝のひ孫である23歳の高望王が太政官に窮乏を訴えると、摂政右大臣が「弓で戦う衛府の武官に大刀で勝てば位官を与える」と約束する。勝負の日、修練を積んだ高望王は並み居る武官を次々に倒すが、大刀ではじいた矢が見物していた今上帝を傷つけてしまう。謀反の罪に問われた高望王は臣籍に降ろされ、平高望となって上総国に流される。長い労役のあと、朝廷の奸計(かんけい)を知った高望は……。平将門から平清盛まで、さらに源頼朝に仕えた関東武士にも連なるとされる桓武平氏の祖。その謎多き人物を通して、平安の裏面史を大胆に創作した歴史活劇。栄えある賞を授けてくださいました、選考委員の先生の皆様に、厚く御礼を申し上げます。また、選考過程でお世話になりました関係者や日経各社の方々、ここまでの道筋で助言と

 

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