株価支えた「パウエルプット」(NY特急便)(写真=ロイター)

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株価支えた「パウエルプット」(NY特急便)

取引開始直後、市場関係者の目をさらったのはテスラ株だ。7%安で始まった後、みるみる13%安まで値下がりした。テスラが15億ドル(約1600億円)投資するビットコインの価格が急落したことが引き金となったが、前日までも株価の調整は続いていた。信用取引やコール(買う権利)を取引していた投資家が追加の証拠金を迫られ、投げ売りが連鎖した。相場の雰囲気が変わり始めたのは午前10時ごろからだ。テスラ株は下げ幅を急速に埋め、アップルやマイクロソフトなど主要IT(情報技術)にも買い戻しが広がった。市場では「朝は短期筋の投げ売りが強かった。だが中長期スタンスの投資家のまとまった売りは続かず、需給の綱引きが一転した」(株式トレーダー)との声が出ている。

その立役者とも言えるのがパウエル議長だ。同時刻から始まった議会証言の冒頭発言で、これまでと変わらず、強力な金融緩和を継続する姿勢を強調した。議員との質疑でも、金融緩和の修正を将来探るような言質を与えなかった。米長期金利はパウエル氏の証言中、緩やかに低下し、株式市場にも安心感を与えた。 債券市場で予想物価上昇率が高まっているものの、パウエル氏は「問題ある水準ではない」と指摘。経済再開が進んでもインフレは「大きなものや持続的なものにはならないだろう」との見解を示した。市場でにわかに高まっていた年内に資産購入の縮小を始めるかもしれないとの思惑をなだめるような形となり、証言が進むにつれ、長期金利は小幅ながら低下した。

2月に入ってからのテスラやIT株の調整は金利上昇が一因とされてきた。企業の将来の収益に逆風となるほか、バリュエーション(投資尺度)の前提となる金利水準が高まれば、年金などの投資家が資金を株式から債券へと移す可能性があったからだ。だが、23日の朝の株安は短期筋の処分売りが中心で、株から債券への大きな資金シフトはみられなかった。一時13%安となったテスラ株も終値は2%安。朝方の急落がガス抜きとなったかのように、「下げたら買い」を掲げる個人の物色も再び増えている。 ただ、新型コロナウイルスの新規感染者が減る中で強力な経済対策が推し進められるシナリオは揺るがない。パウエル氏は粘り強く金融緩和を続ける姿勢を示したものの、予想外の景気過熱やインフレがあれば前提は狂う。23日は株価を支える「パウエルプット」が発揮されたが、雇用や物価の情勢次第ではこのプットの効き目も弱くなりかねない。(ニューヨーク=後藤達也)

 

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テスラ株はNTT株に似てる。バブルに乗って個人投資家が闇雲買いし、実態の伴わない株価を付けている。 電気自動車、宇宙旅行以外の儲かる産業は見つけているのかな?EVと言っても技術は日本、資源は中国やアフリカに左右されるし。

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