落語家 の林家菊丸(49)が14日、 なんばグランド花月 (NGK)で芸歴三十周年独演会の意気込みを語った。独演会は令和4年度の 文化庁 芸術祭大賞を受賞した御礼を兼ねて行うもので、東京公演は4月28日に終えている。5月は名古屋(25日=大須演芸場)、6月は奈良(8日=たけまるホール)、7月は菊丸の出身地の四日市(7日=四日市文化会館第2ホール)で順次開催されて、NGKでは9月23日に行われる。また、11月に京都・よしもと祇園花月で追加公演の予定もあるという。
高座から会見に臨んだ菊丸は「思えば入門に反対だった母を説得するために手紙を書いたんです。『いつかなんばグランド花月で独演会をしたい』って。芸歴25年目で初めてNGKで独演会をやらせていただいて、今回はネタおろし、怖いけどやります。25年から30年、菊丸は成長しているぞと知らせたい」と強い意気込みを示した。 三十周年独演会の千秋楽の位置づけのNGKで、演じたことのない演目を覚えて披露する「ネタおろし」を行うのは上方落語を代表する噺(はなし)家として大きな挑戦。NGK独演会では「お楽しみ」としたこの演目と文化庁芸術祭大賞受賞で大きな評価を得た「井戸の茶碗」、「看板のピン」を披露する。 「芸歴30年。落語通に対応できるネタも持ってるし、花月に来られるまっさらなお客さんにも喜んでもらえるやり方もできます。NGKは日本一の演芸場。ここでやることが当たり前、そういう気持ちで臨みます」と菊丸。
会見を控えて前日に散髪したが「白髪が増えててびっくりしました。もう50やもんね。染めますか?って言われたけど、止めときました。白髪で高座に上がっておられる先輩もいらっしゃいますから」と笑った。後輩に稽古をつけたい気持ち、そして同期と一緒に地方を回る計画…上方落語を盛り上げたい思いを実現するには貫禄も必要。白髪が似合う菊丸が記念講演を成功させて、次のステージに向かう。
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