2024年パリ五輪につながる「メイクヒストリー」を成し遂げた。クリシュトフ・ミラク(ハンガリー)が50秒14で200メートルとの2冠に輝いた。アーティスティックスイミング(AS)のチーム・フリールーティン(FR)決勝は、日本が93・1333点で3位。ASで日本のメダルは過去最多に並ぶ6個目となった。
水沼選手がやってくれた。バタフライの短距離は自由形に次いで、フィジカルの要素も大きい種目。世界に目を向けると身長が大きい選手が多く、パワーを要する。私は200メートルを専門にしていたが、200メートルと100メートルでは別世界という感覚。日本の競泳界に勇気をもたらす銀メダルだった。 後半の50メートルが見事だった。何年も前から下山コーチと「50秒中盤で泳いで世界でメダル」を掲げ、そのためのラスト50メートルの設定タイムを26秒7に置いて取り組んできた。決勝の26秒94は優勝したミラクに次ぐ全体2位。最後のタッチまで勢いがあった。26秒7には届かなかったが、準備してきたものが出たレースだった。 激しいバイクトレで培った脚力と持久力が、スタートとターン後のドルフィンキック、ラスト15メートルの伸びにつながっている。ペダルの重さ、回転数、時間を細かくセットし、科学的に体力の限界まで追い込んできた。それらの練習の積み重ねが、水沼選手の泳ぎの再現性の高さを生んでいる。
前後半ともに0.2秒ずつは伸びしろがあり、50秒5はもう見えている。東京五輪のメダルラインが50秒7だった。パリ五輪は50秒4は欲しいところ。次は五輪での表彰台を目指してほしい。(北京、ロンドン、リオ五輪3大会連続メダリスト・松田丈志)
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