第1ラウンド(R)の残りと第2Rが行われ、21年覇者の松山英樹(32=LEXUS)は68位から第2Rを3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの74で回って通算6オーバー、50位のカットライン上で予選を通過した。10年連続、12度目の決勝進出。大会5勝のタイガー・ウッズ(48=米国)は通算1オーバーの22位で新記録となる24大会連続の予選通過を決めた。世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(27=米国)ら3選手が通算6アンダーで首位に並んだ。
強風のオーガスタで松山が薄氷の予選突破を決めた。最終18番パー4の第1打は左の大木に直撃。2打目は300ヤード超を残し、アプローチも2度寄せきれずにダブルボギー。一時は予選通過圏外に転落した。「最後に本当にもったいないことをしてしまった。残念な結果になった」。ギリギリの生還を知らされたのは、ラウンド後のことだった。 30メートル級の松の木が揺れるほどの風は単に強いだけではない。高低差があるオーガスタは風が舞うホール、フェアウエーとグリーン上で風向きが異なるホールなど一打一打、正確なジャッジが求められる。難易度が一気に増す中で、最終ホールまでは耐えていた。 風が強まった後半10番で3メートルを沈め、12番パー3ではバンカーから第2打を寄せてパーセーブした。カットラインを意識したのは最終盤だけ。17番で2メートルのパーパットを残した時には「やべーな」と思ったけれど、これを沈めてしのいだ。それだけに18番のプレーには悔しさが募る。
50位での通過は予選落ちした14年に次ぐ自己ワースト2番目となった。10年連続、12度目の決勝進出で日本勢最多記録を更新したが、21年王者のプライドが許すはずもない。「上位との差はだいぶあるけど一つでも良いスコアで回れるように頑張りたい」。午後7時過ぎ、日没直前の練習場には1人、球を転がす松山の姿があった。トップ10圏内までは7打差。まだファイティングポーズは崩さない。
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