が初共演する映画「ロストケア」が3月24日に公開となる。老人42人を「救い」と称して殺害した心優しい介護士・斯波と、彼の罪を立証しようとする検事・大友の攻防を描く本作は、主演を務めた松山と前田哲監督が長年温めてきた企画だという。松山にインタビューを行い、本作にこめた思いや自身の死生観について聞いた。また、共演の長澤と現場ではほとんど会話しなかったという松山だが、撮影後に長澤に宛てて書いた手紙についても話してくれた。自分はまだ“介護”に関わっていないから、その状況に置かれている人たちの存在を認識できてなかったんです。本当に、大友側だったというか。一応日本って、なんというか……平和のような雰囲気がありますけども、日本という国の全てが“安全地帯”ではないということを、この小説を読んで知りました。斯波のセリフの一つひとつに対して、僕は大友と同じように、返す言葉がなくなってしまって。法律や倫理、道徳で立ち向かうことができないというか。自分自身は今、安全地帯側にいる人間ですけど、社会の“穴”もはっきりとわかるんです。自分の子供や家族のことで動いていると、「なんでこれってこうなんだろう?」って思うこ
が初共演する映画「ロストケア」が3月24日に公開となる。老人42人を「救い」と称して殺害した心優しい介護士・斯波と、彼の罪を立証しようとする検事・大友の攻防を描く本作は、主演を務めた松山と前田哲監督が長年温めてきた企画だという。松山にインタビューを行い、本作にこめた思いや自身の死生観について聞いた。また、共演の長澤と現場ではほとんど会話しなかったという松山だが、撮影後に長澤に宛てて書いた手紙についても話してくれた。自分はまだ“介護”に関わっていないから、その状況に置かれている人たちの存在を認識できてなかったんです。本当に、大友側だったというか。一応日本って、なんというか……平和のような雰囲気がありますけども、日本という国の全てが“安全地帯”ではないということを、この小説を読んで知りました。斯波のセリフの一つひとつに対して、僕は大友と同じように、返す言葉がなくなってしまって。法律や倫理、道徳で立ち向かうことができないというか。自分自身は今、安全地帯側にいる人間ですけど、社会の“穴”もはっきりとわかるんです。自分の子供や家族のことで動いていると、「なんでこれってこうなんだろう?」って思うことが結構あったりして。例えば役場に行くと、事務的にたらい回しにされるとか。でも、役場の人も穴に落ちた側の状況を理解してたら、そういう対応じゃなくなるんじゃないかな?と思うんですよ。安全地帯側の人たちは、安全地帯が永遠に続いている認識だと思うんです。でも実は、社会にはポツポツ穴があって、誰かが落ちてしまっている。自分の身近な人が落ちてしまわないと、わからないと思うんですよね。穴が見えないし、気付けない。これが、人なんだなと思うんですけど。斯波が言ってることって、真実だと思うんですよね。それを自分の都合や欺瞞、偽善だとかで、“サイコパス”だと言ってしまう人は大体、安全地帯で何不自由なく暮らしている人たち。それが大多数なわけで、その人たちからすると、殺してしまうなんてありえない話ですよね。でも、大多数の人たちが見えない部分を、斯波はずっと言い続けている。安全地帯にいる人は安全地帯にいる人の正しさがあって、穴に落ちた人は穴に落ちた人の正しさがあって。安全地帯にいると「戦争は良くない」とか、「盗みや殺人は良くない」って簡単に言えてしまうけど、その背景にあるものは、その状況にいないと見えないじゃないですか。両者には距離があるから、いくら言葉で言っても、なかなか伝わらない部分がある。でも斯波は大友に、なんとかして現実を伝えようとするわけですよ。だから僕も、どうやって大友に正しく伝えることができるのかっていうのを、ずっと考えながら斯波を演じてましたね。
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