英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズによる買収の動きがある中で、東芝の車谷暢昭社長が辞任した。事情に詳しい複数の関係筋によると、車谷氏への信任が失われてきたことを受け、同氏の進退問題が先に社内で浮上、それに対して車谷氏が「報告」したのがCVCによる買収提案だった。写真は記者会見での車谷氏。2018年撮影。(2021年 ロイター/Issei Kato )
東芝がCVCによる買収の「初期提案」を受領したと発表する前日の6日午後、車谷氏と取締役会議長で指名委員会委員長の永山治氏らが面談した。株主や社内での車谷氏への信任が低下していることを踏まえ、永山氏はその場で、定時株主総会を前に、指名委員会で車谷氏の進退を協議する旨を伝えた。 非公開化すればアクティビストとの対立は解消に向かう。永山氏は14日の会見で、CVCからの初期提案について「(初期提案当時の)マネジメント維持と書いてある」と述べた。車谷氏は今年の株主総会での再任が難しくなりつつあったが、CVCの買収が実現した場合には体制を温存するとの意向がにおわされていた。
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