三菱電機株式会社は、電源開発送変電ネットワーク株式会社(本社:東京都中央区)から、新佐久間周波数変換所(静岡県浜松市)向けに30万kWの自励式周波数変換設備を受注しましたのでお知らせします。本設備の運用開始は2028年3月末を予定しています。
2011年3月11日に発生した東日本大震災を契機に、全国規模での安定した電力供給や効率的な電源の活用を実現するために、電力広域的運営推進機関(※1)を中心として主要な送電線の広域系統整備が進められています。 国内の電気は、主に東日本は50Hz、西日本は60Hzと異なる周波数で供給されていますが、周波数の異なる系統を直接接続することができないことから、東西で電力を融通するには、二つの異なる系統を接続する周波数変換設備が必要です。今回、広域系統整備の一つである地域間連系線を強化する目的で、東京中部間に位置する佐久間地点に、50/60Hz間の周波数変換設備(※2)を備えた新佐久間周波数変換所の新設が計画されました。
当社は新佐久間周波数変換所の新設計画において、電力系統用の自励式静止型無効電力補償装置(STATCOM(※3))の技術を応用した最新型のMMC(※4)方式変換器に、高性能で大容量のパワー半導体(IGBT(※5))を搭載し、高効率で変換所のコンパクト化も実現できる自励式周波数変換設備を提案しました。その結果、高い信頼性と当社独自の制御技術が評価され、このたびの受注に至りました。これにより、東京中部間の電力融通の拡大に貢献します。 世界的にカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速し、再生可能エネルギーの拡大などに伴って、大容量直流送電設備の開発および電力の安定供給が求められています。当社は今後も、国内外のさまざまな地域で電力系統の効率的な運用と安定化に貢献し、多くの人々が安心して電気を使える快適で安全な社会の実現を目指してまいります。
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