とはいえ、現在サッカーJ1の北海道コンサドーレ札幌(以下コンサドーレ)はドームを本拠地として使用しているため、「解体論」は現実的ではないという意見もある。だが、コンサドーレは今季ここまでJ1で最下位に低迷している。仮にJ2への降格となればクラブにとって予算規模の縮小を避けられないだろう。引き続きドームを使用することは大きな負担となり、決して無視できないものになるはずだ。 「(コンサドーレは)昨シーズンまでの主力選手がチームを去った一方で、外国人をはじめとする補強を積極的に行わなかった。近年の物価高騰なども相まりクラブ経営が打撃を受けているのも理由の1つであり、その中にはドームの高額使用料も含まれる」(サッカー関連のスポーツライター)
3月19日にSNS上で明らかになった2022年度のJ1クラブ損益計算書によると、コンサドーレの主催試合開催費がJ1最多の5億400万円となっている。一方で入場料収入は6億3000万円であることを考えると、ドーム使用が大きな負担となっていることがうかがい知れる。 プロ野球・日本ハムが北広島市のエスコンフィールド北海道へ移転したことで、収入はコンサドーレの主催試合が主となったドーム。その他にも、収入源を生み出そうと動いているが芳しくないものが多い。10億円をかけた2万人規模イベント開催を可能にする「新モード」も使用希望者は少なく、場内広告は激減、公募している命名権も決まる気配がない。何とか状況を変えようとドーム側も奮闘しているが、なかなか“明るい未来”が見えてこないのが実情だ。...
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