日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の猪爪寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。昭和14(1939)年の春、高等試験(現在の司法試験)に合格することを諦めた書生の佐田優三(仲野太賀)は、寅子の父、直言(岡部たかし)が社長を務める会社「登戸火工」に住み込みで働くことになり、猪爪家を出て行くことになった。家を出る朝、優三はお互いの健闘を称えて、寅子と握手を交わした。一方、高等試験に合格した寅子は、「共亜事件」の裁判で知り合った弁護士、雲野六郎(ドランクドラゴン・塚地武雅)の事務所で弁護士の司法修習生として1年半の間、実務を学ぶことになった。「男とか女とか関係なく一人の弁護士して鍛えていくから覚悟しておくように」と雲野は歓迎した。
修習生として雲野の担当する事件のサポートをすることになった寅子は、多忙な中でも昼休みに1年先に高等試験を突破した同級生の花岡悟(岩田剛典)や、一緒に高等試験に受かった轟太一(戸塚純貴)と公園で顔を合わせ、お互い励まし合う時間がいい息抜きとなっていた。 そんななか、雲野は、著作物に安寧秩序を乱す表現があるとして出版法違反で起訴された東京帝大の落合洋三郎教授(樋渡真司)の弁護を引き受けることになった。しかし裁判は長期化。解決策が見つからないなかで、寅子は志半ばで高等試験を諦めた明律大法学部の級友たちを思い出し、できることはないかと改めて教授の著作に目を通した。寅子がまとめた資料を見て、雲野は出版法の公訴時効が1年で成立することに着目。裁判で問われている6冊の著作は、初版がすでに1年を経過し、罪に問うことはできないと指摘した。この法廷戦術が功を奏し、1審で無罪判決が言い渡された。華やかなワンピース姿でお祝いの食事に行った寅子は、花岡から、故郷の佐賀に赴任することになったと告げられる。
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