▽過去の連載3年前の春。うどん部に入部した俺は、先輩から言われるがまま、白い粉末を水と一緒に混ぜ合わせた。粘土のようになったその物体を大きなビニール袋に入れると……泥の田んぼにはだしで入ったような独特の感触。さらに左足を乗せて全体重をかけると……足で踏みまくるうちに、次第に弾力を増していく白い物体。聞けば、小麦粉に水、塩を混ぜただけだというが、どんどん感触があのコシの強い「吉田のうどん」に近づいていくから楽しい。槍みたいな長さの麺棒で平たく延ばして、丁寧に包丁を入れれば完成。全身粉まみれになって初めて作った自家製麺は、太さも長さも不ぞろいでお世辞にも上出来とは言えなかったけど、ゆで上がったそれを口に入れた瞬間、思わず頬がゆるんだ。え、そんなこと? いやいや、中学までの俺を知る人が聞いたら、びっくりすると思う。だって、昔の俺は、熱々のうどんとは正反対の冷めた中学生。
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