映画「オッペンハイマー」と無条件降伏=改めてルーズベルトの遺産の大きさを思う(2024年4月9日)|BIGLOBEニュース

  • 📰 shunkannews
  • ⏱ Reading Time:
  • 51 sec. here
  • 11 min. at publisher
  • 📊 Quality Score:
  • News: 55%
  • Publisher: 63%

国際ニュース ニュース

国際総合,オッペンハイマー,映画

今年3月の米アカデミー賞で作品賞はじめ7部門に輝いた映画「オッペンハイマー」を鑑賞した。原子爆弾の父とも呼ばれた物理学者ロバート・オッペンハイマーが主人公である上、広島・長崎…|BIGLOBEニュース

今年3月の米アカデミー賞で作品賞はじめ7部門に輝いた映画「 オッペンハイマー 」を鑑賞した。原子爆弾の父とも呼ばれた物理学者ロバート・ オッペンハイマー 主人公 である上、広島・長崎の被爆の実態が映像化されていないなどとして、日本での公開が危ぶまれた時期もあった。しかし、原爆製造の経緯と、投下後に自責の念にかられる 主人公 の姿がしっかり描かれており、私は感銘を受けた。被爆国日本だからこそ、広く見られるべき映画だと思う。この作品では、登場人物のセリフの中に何度も「ヒロシマ」「ナガサキ」という名詞が登場する。スティムソン陸軍長官が、自身が訪問したことのある素晴らしい古都という理由で京都を目標リストから外す場面も印象深い。日本人としては、これらのシーンではナーバスにならざるを得ないが、映画全体としては原爆投下を称賛したり肯定したりするものではなく、まして反日映画では全くない。未見の方には、ぜひ先入観なく鑑賞していただきたいと思う。

一点だけ日本人としての不満を言えば、マンハッタン計画の軍の責任者だったグローブス将軍が、主人公を理解し、サポートする「良い人」として描かれている点だ。終盤、スパイ容疑がかけられたオッペンハイマーに対する聴聞会が開かれた際には、彼を擁護する証言を行い、退出する際に頷き合う。しかし私たちは、グローブスが日本の都市への原爆投下を強く主張し、スティムソンが京都を目標リストから外した後も、候補都市として復活させようとした事実を知っている。広島は軍事拠点だとして、一般市民の犠牲は最小限にとどまるとトルーマン大統領らに説明したという説もある。映画の流れからすればグローブスの描き方は理解できるのだが、私個人としては引っかかるものがあった。それにしても米国はなぜ、すでに死に体となっていた日本に原爆を投下したのだろうか。東京大空襲をはじめ日本の各都市への絨毯爆撃を指揮した陸軍航空隊のカーチス・ルメイ将軍は、戦後「もし戦争に負けていたら、自分は戦争犯罪人として裁かれていただろう」と語ったという。通常爆弾や焼夷弾での絨毯爆撃が戦争犯罪なら、原爆投下が戦争犯罪になるのは当然であり、それを分かった上で実行したのは

話を戻せば、原爆投下の理由としてはいくつかの要因が挙げられている。降伏勧告(ポツダム宣言)に応じない日本を早期に降伏させるため。戦後、強大なライバルになることが確実なソ連に原爆の威力を見せつけるため。巨額の予算を投じて開発した新兵器を使用しなければ、無駄遣いと批判される恐れがあったため。偉大なルーズベルト大統領の急死で急きょ副大統領から昇格したトルーマンが、自らの実行力を誇示したかったため、などだ。私はそれらに加え、米国など連合国が戦争目標に掲げた無条件降伏政策が、原爆投下を正当化する背景になったと考える。私は若いころ、第二次世界大戦での日本やドイツのように、戦争とは無条件降伏で終わるものと思い込んでいた(この両国の降伏の仕方は実はずいぶん違うのだが、ここでは触れない)。ところがちょっと調べればわかることだが、近代以降の大国間の戦争で、無条件降伏はレアケース。大勢が判明した段階で休戦協定を結び、領土の割譲や賠償金などの条件交渉を行い、講和(平和)条約を結んで終結するというのが一般的だ。ところが、第二次大戦中の1943年1月、ルーズベルト米大統領は日独伊の枢軸国に対し無条件降伏を要求する

国際総合 オッペンハイマー 映画 条件 遺産 主人公 ニュース 速報 記事

 

コメントありがとうございます。コメントは審査後に公開されます。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

 /  🏆 17. in JP

日本 最新ニュース, 日本 見出し

Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。

映画「オッペンハイマー」上映に日本人の心境は複雑―中国メディア(2024年4月2日)|BIGLOBEニュース2024年4月1日、中国メディアの環球時報は、今年のアカデミー賞の7部門で賞を獲得した映画「オッペンハイマー」が日本で公開され、作品を見た日本人から複雑な心境が垣間見えると報…|BIGLOBEニュース
ソース: shunkannews - 🏆 17. / 63 続きを読む »

映画『オッペンハイマー』では描かれないもうひとつの闇の歴史、黒人鉱夫たち映画『オッペンハイマー』には原爆投下のシーンが描かれていないことが日本で話題となったが、同じく描かれなかった悲劇がある。広島の原爆に使用されたウランの供給源となったシンコロブエ鉱山の労働者たちだ。
ソース: wired_jp - 🏆 73. / 53 続きを読む »

アカデミー賞でオメガ「デ・ヴィル」を着用したのは、『オッペンハイマー』で主演男優賞受賞のキリアン・マーフィー!映画『オッペンハイマー』で主演男優賞を受賞したキリアン・マーフィー。授賞式で着用したのはオメガのデ・ヴィル、しかもSSケースだった!
ソース: GQJAPAN - 🏆 71. / 53 続きを読む »

フジテレビ 映画「逃走中」の撮影トラブルを謝罪 近隣住民が苦情も「制作が遅れるなどの影響はない」(2024年3月29日)|BIGLOBEニュースフジテレビは29日、東京・台場の同局で定例社長会見を行い、映画「逃走中」の撮影で、ロケ地の近隣住民とトラブルになったことを謝罪した。港浩一社長は「撮影、収録を行っておりました…|BIGLOBEニュース
ソース: shunkannews - 🏆 17. / 63 続きを読む »

石原さとみ&井ノ原快彦、『家事ヤロウ!!!』2時間SPに参戦 私生活エピソードも披露(2024年4月9日)|BIGLOBEニュース俳優の石原さとみ、20thCenturyの井ノ原快彦が、9日放送のテレビ朝日系バラエティー『家事ヤロウ!!!』2時間SP(後7:00)に出演する。番組初参戦の石原を迎えて行う…|BIGLOBEニュース
ソース: shunkannews - 🏆 17. / 63 続きを読む »

月面着陸から55年、あの映像はリアルか“フェイク”か!?『フライ・三―・トゥ・ザ・ムーン』公開決定(2024年4月9日)|BIGLOBEニュース大ヒット映画のリメイクやシリーズ続編が続くハリウッド映画で、人類初の<月面着陸>に関する“ウワサ”から生まれた、完全オリジナル脚本の映画『FLYMETOTHEMOON(原題)…|BIGLOBEニュース
ソース: shunkannews - 🏆 17. / 63 続きを読む »