シーシー・ウェイ(魏哲家)CEOは、日本は生産コストが低い場所ではないと言う。その日本に工場を設置するのは「ある顧客をどうしても支えなければならない」からだという。「ある顧客」はTSMCの主要顧客アップルのサプライヤー、つまりソニーのことだ。21年の日本の1人当たりGDPは3万9800ドル。アメリカは7万ドル以上で、台湾は約3万3000ドルだった。台湾の1人当たりGDPはここ数年で急成長しており、多くの専門家が24年頃には日本に追い付く見通しを立てている。一方で、日本人の給与は少しずつしか上がらない。
熊本県が21年4月に地元企業を対象として行った調査では、大卒エンジニアの平均初任給は19万円。一方、JASMが提示した初任給は大卒が28万円、修士が32万円、博士が36万円と地元水準をはるかに上回っている。IC設計分野では、19年から東京大学と先端半導体の技術提携を行っており、20年には横浜に最初のIC設計センターを、22年末には大阪に2つ目のIC設計センターを設立した。 こうしたことから分かる通り、TSMCは日本の顧客とより深いパートナーシップを結ぶだけでなく、設計やパッケージング・検査、より高度なプロセス等を研究開発し、人材を増員するための重要な海外拠点と見なしている。
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初任給、高くても実態は様々 力がつく仕事を選ぼう就活の際に、初任給の高い企業はどうしても目に付く。ただ入社後にどのように報酬が増えていくかは様々だ。まずは自らの力を高められる仕事なのかどうかを、じっくりと見極めたほうがよさそうだ。最近、新卒の初任給を大幅に上げる企業がありニュースになっている。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると2022年の大卒初任給の平均は22万8500円だが、新興大手を中心に30万円を超える企業などが出てきた。中には4
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