新興国の株式と債券、通貨は軒並み数十年ぶりの激しい売りに見舞われているが、ブラジルは状況が異なる。通貨レアルのキャリー取引は2桁のリターンで、ブラジル債に対する強気の取引は13年ぶりの高水準だ。レアル建て債は高利回り債売りを免れ、ブラジル株は新興国市場で「最もホットな取引」とさえ呼ばれている。Surplus YieldNote: Data for the Emerging Markets Local Currency Government Universal Index 30日には大統領選挙の決選投票が行われるが、どちらが勝っても、次期政権は市場に優しい政策を追求するだろうという楽観論が高まっている。
アバディーンの投資ディレクター、ビクトル・スザボ氏(ロンドン在勤)はブラジルについて、「大統領選に向かう段階では予想もしていなかった本物のセーフヘイブン(安全な避難先)のようだ」と指摘。「今年はインフレやウクライナでの戦争、中央銀行の引き締めなど、新興国市場全体にとって非常に困難な年だが、ブラジルは金融市場と実体経済の両方で堅実な投資環境であり際立っている」と述べた。 これが奏功し、ブラジルは新興国の先陣を切ってインフレのピークを迎え、消費者物価の伸びは3カ月連続で鈍化。燃料などに対する減税策も寄与した。ブラジルの実質政策金利は世界的高水準の6.58%に達し、金利に関する議論は利上げから来年利下げに向かう可能性に移りつつある。
要するに低インフレ金融緩和景気上昇ブラジルは金利上昇で物価高にその後物価高高止まりか微減景気悪化懸念で利下げへ 「ブラジル政策金利1年7カ月前の約7倍ブラジルはインフレピーク消費者物価伸び3カ月連続で鈍化。ブラジルの実質政策金利は世界的高水準6.58% 利上げから来年利下げに向かう」
2019年ブラジル:インフレ率3.43% 低インフレ金融緩和=景気上昇株価上昇へ 日本も低インフレ(3%)で金融緩和局面依然続く 「ブラジルの金融政策: 低インフレで緩和余地拡大(3.34%) (2019年9月)0.5%利下げで政策金利5.5%、利下げ局面続く 三井住友DSアセットマネジメント」