サッカー・JリーグのYBCルヴァン・カップ(ルヴァン杯)が、今季から大会方式を大幅に変更した。原則、J1勢が出場した昨季までと違い、J1~3の全60クラブが参戦。会場を下位カテゴリーのクラブ本拠地とすることで、普段より多い観客での試合運営を経験し、刺激を受けてもらうといった狙いもある。ここまでJリーグの思惑通りに進んでいる兆候はあり、Jリーグはクラブ側の考えに耳を傾けながら大会方式を洗練させていく方針だ。
今季のルヴァン杯は「ファーストラウンド」、「プレーオフラウンド」、「プライムラウンド」の3段階に分かれる。「ファーストラウンド」はACLの決勝トーナメントに出場した横浜M、川崎、甲府を除く57クラブを10グループに分けた一発勝負のトーナメント、「プレーオフラウンド」はファーストラウンドを突破した10クラブを5カードに分けたホームアンドアウェー、「プライムラウンド」はプレーオフラウンドを突破した5クラブとACL組の計8クラブによるホームアンドアウェーのトーナメントで、決勝は中立地開催での一発勝負となる。 八戸の広報担当スタッフは、「J1でも強豪の鹿島と好ゲームができ、トップチームは自信を持てた。チケット収入は増え、八戸市内のホテルや公共交通機関も多くの利用があってホームタウンの活性化にも貢献できた」と新方式の効果を実感。「観客が多い中での駐車場確保やシャトルバスの増便、スタジアムスタッフの増員といった面で貴重な経験を積めたので、今後の成長につなげたい」と振り返る。
番狂わせも相次いだ。J2の長崎と秋田、J3の琉球と長野がJ1勢を下してファーストラウンド3回戦にコマを進めたのは、個人的なキャリアアップにもつなげたい選手の奮闘があってこそだろう。強豪相手の勝利や善戦はクラブスタッフやサポーターも勇気付け、さらなる成長への励みになるはずだ。
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