西武ドラフト1位左腕の武内夏暉投手(国学院大)が強心臓ぶりを発揮した。昨季覇者のオリックスに7回85球、1安打無失点。球団新人では22年の佐藤隼輔以来10人目となる初登板初勝利の鮮烈デビューを飾り、お立ち台で「最高です!」と絶叫した。
「強打者にもしっかり腕を振ると心がけた」。ゆったりとしたフォームからこの日最速151キロの直球を軸に緩急をつけて二塁を踏ませなかった。四回は杉本、森、頓宮の中軸から3者連続三振。同じ福岡出身の昨季新人王、山下との投げ合いを制し、松井監督は「マウンドでの姿が堂々としている」と絶賛した。 本格的に投手を始めたのは福岡・八幡南高に入ってから。国学院大での初先発だった2年秋の明治神宮大会2回戦、九産大戦で八回2死までパーフェクトで完封し「プロを目指す自信がついた」。体幹や体の効率的な使い方を磨き、球速を153キロまで伸ばした。 春のキャンプで決め球不足を痛感すると直球の伸びやツーシームを磨き、この日は7三振を奪った。同世代のロッテ・佐々木朗やオリックス・宮城に実績で差はあるが、成長速度は随一。「球界を代表する投手になる」と宣言した。
◇武内 夏暉(たけうち・なつき)2001年7月21日生まれ、22歳。福岡県出身。186センチ、90キロ。左投げ左打ち。投手。八幡南、国学院大を経て2023年度ドラフト1位で西武入団。150キロ超のストレートに加えてスライダーなど多彩な変化球が魅力。プロ初登板初勝利は球団新人10人目。
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