軽柔シャフト時代の到来か!?タイやベトナム、マレーシアなどアジア各国でゴルフ人気が高まっている。ゴルフ場の新設に加え、ゴルフ用品業界も発展。欧米人に比べ小柄なアジア人向けの用具も続々と登場し注目を集めている。中でもクラブの性能を左右するシャフトは、軽くて柔らかいタイプが支持を広げているという。そのトレンドの背景をマルチゴルフプロデューサーのハル常住氏(68)に聞いた。
近年のアジア地域のゴルフ産業の発展は目覚ましい。韓国紙によれば同国のゴルフ人口は560万人。日本も同じ560万人(レジャー白書2022)だが、92年の1480万人をピークに激減しており、その勢いは対象的だ。 経済成長に伴いタイ、マレーシア、フィリピンなどでもゴルフ場の開発が進み、特にタイではゴルフ人口が270万人まで増えたといわれる。そうしたアジアのゴルフ業界に、ある面白いトレンドが生まれていると証言するのがハル常住氏だ。 「以前はゴルフクラブといえば、米ツアーの人気選手が使っている硬くて重いシャフトが中心でした。でもアジアの人たちは体が大きくない。それで自分たちの体によりフィットしたものを選ぶようになっているのです」。同氏は毎年アジア各国を訪れ市場調査。流行の変化を肌で感じるようになったという。そのきっかけとなったのが韓国メーカーのシャフト「オートフレックス」だそうだ。同製品は軽量で柔らかいのが最大の特徴。13年マスターズ覇者のアダム・スコットが21年に一時、実戦投入したことでも話題になった。
「私のタイの友人もオートフレックスを装着したクラブを持っています。そもそも欧米メーカーのクラブは欧米人向けに作ってあるのでシャフトが硬くて重い。日本人はそれをまねて硬いクラブを使おうとしますが、アジアの人は合理的です」 日本のアマチュアはプロと同じ硬いタイプを使いたがるが、そこに落とし穴があると指摘する。「私の友人のセベ・バレステロス(故人)でさえ現役バリバリの頃に使っていたのはSシャフト。彼らと比較すれば、非力なアマチュアならLでも良いはずです」...
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