去年の3月からおよそ9か月間、愛子さまの卒論の指導にあたったのは、日本中世文学を専門とする学習院大学文学部日本語日本文学科の中野貴文教授。授業や指導の際には、愛子さまのことを「敬宮(としのみや)さん」と呼んでいたと明かし、愛子さまの印象については、繰り返し「朗らか」と語りました。卒業論文の指導中だけにとどまらず、ゼミ演習の授業の中で他の学生の発表等を聞く姿や、質問や意見を述べられる場面でも、そのようなことを感じたといいます。またそういった場面での愛子さまの表情は「笑顔」が多かったということで、「穏やかな笑顔の愛子さまというのが一番印象に残っている」と話しました。「穏やかな愛子さま」は、授業に取り組まれる様子はどのようなものだったのでしょうか。学習院大学では、ほとんどの授業で、終了後、出席した授業の感想を提出することになっているといいます。中野教授によりますと、愛子さまは「提出期限の直前まで考え抜かれて回答・感想を書いてくださることがほとんど」で、着眼点の新しさや論の確かさだけでなく、「最後まで自分の言葉で、多くのことに視野を目配せしながら、配慮した文章を書こうとするその真摯な姿勢が非常
卒業論文や学期ごとのレポートについても「同じ事がいえた」そうで、中野教授は「愛子さまがこだわられた点でいうと、やはりとにかく最後の最後まで自分の言葉で少しでもよりよくするために時間をかけられたことだと思っています」と話します。そして「最後の最後、締め切りの直前まで粘って、自分の論文をより良いものにしようという、そういう覚悟というか、粘り強さというのが最も印象に残っています」と改めて強調しました。そんな「粘り強い」愛子さまの第一印象はというと「明るい人だな、明るい学生だな」というものだったそうです。卒論指導の当初は、愛子さまへの指導に緊張していた部分もあったという中野教授ですが、そうした中、愛子さまがあえて場を和まそうとされたと感じたことがあったそうです。授業の感想などの提出を締め切り直前まで粘る姿勢を自ら話題にし、「私、返事が遅いんですよね。私の返事が遅いって、先生方みんな思っているのかなと思いながら書いてます」と愛子さまが話すので、中野教授も思わず笑ってしまい、続いて愛子さまも笑われたといいます。それによって中野教授も緊張がほぐれ、その後の指導は和やかかつ相互に語り合えるものになって
また中野教授は、愛子さまに対し、ほかの学生と同じように特別なことはしないように接し、また特別な方だからと思ったことも少なかったと語りました。それは「とても明るく気さくな方で、敬宮さんの方がそのような空気を作ってくださった面も大きかった」と理由を明かします。
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