怖い音楽は目を閉じて聴くともっと怖い

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怖い音楽は目を閉じて聴くともっと怖い(2009)

Hendler教授の研究室のポスドクYulia Lerner博士は15人の健康な被験者に、ヒッチコック映画に使われるような不気味な音楽を聴いたあとメロディのないニュートラルな音を聴いてもらい、これを目を開いた状態と目を閉じた状態で2回繰り返しました。その間脳の活動をfMRIで観察したところ、被験者が怖い音楽を聴いているときの脳の活動のピークは目を閉じているときに起こりました。この結果は目を閉じているときの方が音楽によって大きく感情をかきたてられた気がした、という被験者からのフィードバックとも合致するものでした。

脳の中で感情をつかさどる扁桃体の活動は、被験者が目を閉じているとき顕著に活発であったそうです。「感情的な刺激に面したとき目を閉じることは、人々がさまざまな精神状態を乗り越える助けとなるかもしれません。目を閉じたとき、脳内の神経伝達の同期が起こります。これがなぜ、どのように起きるのかは正確にはわかりませんが、目を閉じたときに脳は感情的体験の高低をよりうまく統合することが可能になるのです」とLerner博士。 音楽は脳にバランスをもたらし、情動と認知の統合を容易にします。音楽が思考を助け、学習能力を高める可能性もあるそうです。「だからと言って、子どもが勉強中に大音量でヒップホップを聴くのを許すのはちょっと待ったほうが良さそうです。さらなる研究が必要です」と博士は警告しています。

「この研究は非侵襲性方法でこういった状況下で脳内では何が起きているかを観察した初めてのものです」とHendler教授。ささいな身体の挙動が感情のバランスや質に根本的に影響することもあります。少し前には、アメリカの教師たちが多動児は座っているより立った状態の方が学習効率が高いことを発見した例もあります。Hendler教授は、今回の怖い音楽を用いた研究結果は「目を開いている・閉じているといった、人の身体状態に対するわずかな操作がわたしたちの精神的経験を変えることができるという一例に過ぎません」と語っています。 この発見が、より持続的で大きな効果を持つ非薬物的な治療法に応用できるのではないかと研究者たちは期待しています。今回の発見は身体的活動と感情的活動の脳内でのコネクションに触れたに過ぎない段階ですが、将来的に音楽療法でうつ・統合失調症・パーキンソン病などの精神疾患の症状を緩和できるようになる可能性は十分にあるとHendler教授は考えています。

 

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