広島の新井貴浩監督(47)が24日、4番を務める堂林翔太内野手(32)に不変の信頼を寄せた。現在打率・266で0本塁打4打点という成績ではあるが「すごく疲れていると思うけど、踏ん張りどころ。頑張ってもらいたい」と期待。この日のヤクルト戦(神宮)は降雨中止となった中、今後も4番を託すことを示唆した。
4番打者のバトンは脈々と受け継がれる。自らもその座を長く担ってきた新井監督は、苦しさや責任の大きさを理解した上で堂林を4番に据え、戦いを進める。「それだけのものを持っている」。能力、精神面、全てを総合的に考えて不変の信頼を寄せた。 堂林はここまで20試合中18戦で4番を務め、打率・266、0本塁打、4打点。長打は6日・中日戦(マツダ)で放った二塁打のみという状況だ。他球団の4番と比べると数字上はどうしても見劣りしてしまうが「率とか打点とか、ホームランにしてもそういうのはあんまり求めてない」と新井監督。「要はどこで打つか。打率が低くてもいいところでヒット1本打ってくれれば。それがホームランだったら、なお良いと思っている」と勝負どころでの価値ある一打を期待した。
21日・巨人戦(マツダ)の試合前練習では、約20分にわたって堂林へのマンツーマン指導も敢行。新井監督自身、4番の重責は理解するところだ。「ずっと4番を打っていると、精神的にも肉体的にもすごい疲労してくる。期待値も高いし、そういうふうに見られるから」。寄り添う思いが行動に表れていた。 堂林も「練習でもだんだん良い形が出てきているので、昨日(23日)も3打席凡退しましたけど、自分の中では手応えのある3打席だったので、前向きに捉えています」と明るい表情を見せる。23日・ヤクルト戦(神宮)では2点リードの九回無死一塁から犠打を決めるなど、つなぎの4番としての側面も目立つ中、「他の球団の4番バッターとは違うと思っていますし、4番というより4番目。エンドランでもバントでも、なんでもやる気持ちでいるので、開幕からやってきたスタイルは変えずにやっていきたいです」と新井野球を体現していく覚悟だ。
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