広島・松山竜平外野手(38)が4日、DeNA戦(マツダ)で殊勲の1号3ランを放った。同点に追いついた7回2死一、三塁から代打で登場し、右翼へ決勝弾。22年9月23日の阪神戦(マツダ)以来、589日ぶりとなるベテランの一撃で、チームは連敗を2で止めて最下位を脱出した。先発・森下暢仁投手(26)は7回1失点(自責0)の粘投で無傷の3勝目を手にした。
松山は打った瞬間に本塁打を確信し、右の拳を突き上げた。1―1の7回2死一、三塁で4番・堂林に代わって登場。2番手右腕・徳山が投じた直球を真っ赤に染まった右翼席に突き刺した。22年9月23日の阪神戦以来、589日ぶりの一発にベテランも笑顔だ。前日3日の同戦では悔しい思いをしていた。2点を追う8回1死二、三塁で代打起用されるも、伊勢の初球を打ち上げて一飛に倒れた。この拙攻が敗戦に直結。前夜は「久しぶりにメンタルがやられた。寝ても1時間おきくらいに目が覚めて、それぐらい悔しかった」と3時間ほどしか寝られなかった。「(3日の凡退も)紙一重なんですけど、何が足りなかったかなと思って…。(バットの)ヘッドが寝ていたかなと思ったので、今日はヘッドを立たせて、しっかり真っすぐをつぶしていけるようにって思っていた」
試合前練習では打撃フォームを微調整。狙い通り、直球を完璧に仕留めた。これで通算の代打安打数は109本となり、西田真二を抜いて球団歴代単独3位に浮上。「昨日は悔しかったと思うけど、またチャンスの場面で回ってきて、すぐに結果を出すというところはさすがだなと思う」。試合後には新井監督も活躍を称えた。 森下とともに上がったお立ち台では「鹿児島にいるばあちゃん、天国にいるじいちゃん、今日俺やったよー!」と恒例の決めゼリフを披露し、満員のファンを沸かせた。5日の「こどもの日」を前に、38歳の“おじさん”が躍動。チームの連敗は引き分けを挟んで「2」で止まった。勝率5割も目前。松山の一発が上昇への号砲となる。(長谷川 凡記)
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