2018年に発生した通称「キャンプ・ファイア」と呼ばれる山火事では延焼のスピードがあまりに速く、カリフォルニア州の町パラダイスが火に飲み込まれて86人が命を落とした。その多くはクルマで町の外へ逃げる途中だった。
さらに下の地図は、気温、湿度、風の3要素が組み合わさって火災が発生しやすい気象が発生した日数が、1973年以降にどれだけ変化したかを表している。コロラド州は全域で火災が発生しやすい気象の日数が2倍以上に増えた。テキサス州も深刻で、南端部では2.84倍増となっている。カリフォルニア州中部でも、火災が発生しやすい気象の日が2.69倍に増えた。ILLUSTRATION BY NOAA/NCEI’S LOCAL CLIMATOLOGICAL DATAオクラホマやカンザスといった平原が多い州で、カリフォルニアやオレゴン、コロラドほど甚大な被害をもたらす山火事の話を聞かないのはなぜだろうと思うかもしれない。それは火災気象とは山火事の起きやすい条件を意味するだけで、実際に山火事が起きるとは限らない点が関係してくる。
山火事が発生しやすくなる条件は、大気の状態にかかわるものだけではない。例えば、カリフォルニアやオレゴンにおいては土地管理の手法も影響する。これらの沿岸地域は森林に覆われているが、かつては落雷による自然の炎でたびたび燃えていた。雷が小規模な野火を発生させ、その火が森林を燃やして跡地に新たな樹木の再生を促すのだ。一方で、成熟した多くの木は生き残る。
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