本研究は、2022年に弊社で研究開発した子宮頸部液状化細胞診(ThinPrep)デジタル標本における子宮頸部腫瘍性病変のスクリーニングを可能にする病理AI開発の知見を応用し、研究開発を行いました(文献:Cancers, 14: 1159, 2022)。
尿路上皮癌は、尿路(腎盂、尿管、膀胱、尿道)に発生する腫瘍としては圧倒的に多く、中でも、発生頻度が最も高いのは膀胱癌で、泌尿器科系悪性腫瘍の中では前立腺癌の次に多い腫瘍です。尿路上皮癌が疑われるときには、尿検査や超音波検査で癌の有無を確認し、詳細な検査が必要になった場合は、膀胱や尿路を内視鏡で観察した上で組織を採取し病理組織検査を行います。 本研究で対象とした尿の液状化細胞診は、尿路上皮癌が疑われた場合に行われるスクリーニング検査に位置づけられます。日本臨床細胞学会の2021年度統計によれば、尿細胞診検体数は全細胞診検体数の約28.5%を占め、細胞診検査において尿細胞診は婦人科細胞診についで検体数が多く、泌尿器科診療において重要な役割を果たしています。尿細胞診標本の作製に関して、従来より行われている二回遠心法は標本の作製費用は安価である一方、標本作製の過程において多くの細胞が剥離してしまうという欠点があり、標本の判定の際に感度の低下を招き不利でした。そこで、子宮頸部細胞診に広く応用されている液状化細胞診を用いることで、尿細胞診においても効率的な細胞収集が可能となり、現在では尿路上皮癌の検出率・診断精度の向上に有用な方法として広く認知されています。■本研究の内容
国内の施設から提供を受けたThinPrep法により作製された尿液状化細胞診標本をデジタル化し、細胞検査士および病理医によるアノテーションデータを含む教師データを作成しました。学習は、弊社で2022年に開発した子宮頸部腫瘍性病変のスクリーニングモデル(文献:Cancers, 14: 1159, 2022)からのpartial fine tuning法による転移学習(文献:Proceedings of Machine Learning Research, 143: 338-353, 2021)に加え、複数の既存アーキテクチャを使用し、尿路上皮癌を疑う病変の存在をバーチャルスライド(Whole-slide image:WSI)レベルでスクリーニング可能な人工知能を開発しました。開発した人工知能は、教師データとは異なる検証データを用いて精度の検証を行いました。開発した複数のモデルを比較検討したところ、ヒートマップ法による評価の結果、子宮頸部腫瘍性病変のスクリーニングモデル(文献:Cancers, 14: 1159,...
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